4 伊黒さんといっしょ ページ5
ー突然の伊黒さん視点ー
俺は今、飴細工を眺めている。
ガラスの向こう側で店主が俺の視線に戸惑っていようが関係ない。
傍から見ればガラスにへばりついている変人だろう。俺は背が低い方だから、少し背伸びをしてサッシの所に捕まって見ている。
色んな色の飴が伸ばされたり形どられたりしてるのを見ると落ち着く。
昨晩不死川が黒城のことを堂々と惚気たり、
今日用意されるはずだった、稽古で隊士が使う竹刀が隠の手違いで違う竹刀が届き、隠はもう信用できないので、自ら先程店へ赴いて注文してきたイライラも、全て静まる。
別に、この通りは人が少ない為、周りの目は気にならない。
どうせ、ここに俺の知っているやつなんている訳が 「すごいですね!飴細工! 「ん゙ん゙?!」
右から突如聞こえた声の主は、
「もしかしてずっとここにいたの気づかなかったんですか?
確かに気配消して近付きましたが…
てっきりガン無視されてるのかと…」
俺と同じくらいの背で、俺よりも遥か長い黒髪に、時透よりも遥かに深い青色の目。
俺と同じ体勢で黒城は少し背伸びをしてサッシに捕まって飴細工を見ていた。
「鏑丸…気づかなかったのか…」
自分も飴細工に夢中になってました、と言わんばかりに申し訳なさそうな表情をする鏑丸。
弱視の右目の視界はハッキリしないので、俺の右側に気配を消して近づいてこられたら非常に困る。
そういう所は鏑丸に補ってもらっていたが…
鏑丸…
「…で、何故ここにいる。」
「煉獄さんのお屋敷に行ってて、ついでに近くの町に来てみたら、伊黒さんがこのお店にへばりついていたので!」
くそ…確かに少し歩けば煉獄の屋敷だ。
まさか知り合いがここに来るなんて誤算だ。
いや、そういえばさっき…
「お前、先程単に気づいていなかっただけで俺が “ガン無視していた” と思ったのか。
そんなに俺を普段から酷い人間だと思っていたということか?」
「はぁ…、いいえ。
伊黒さんは素晴らしい人ですー。」
コイツ…会った当初はすぐ礼儀正しく返事していたのが、今では生意気にまず溜息を挟むようになるとは…。
まあ、いい意味で変わったと思う。
「隣で私も見ててもいいですか?」
どうやら、コイツはこのまま見てるらしい。
まあ…別に断る理由などない。隣にいさせるだけいいだろう。
「勝手にしろ。」
昨日飲みすぎて大惚気をかました何処ぞの誰かにグチグチ言われても知らないからな俺は。
絶対に。
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さらりとクマ(プロフ) - 真緒さん» 真緒様!!ありがとうございます!!!不死川さん好きになってくれてうれちい…!作者のことも?えへへ鼻血 なかなか作品出せてない状況ですが一応ゆっくり制作中です是非よろしくお願いします!! (2022年4月23日 10時) (レス) id: 8eff2d73b0 (このIDを非表示/違反報告)
真緒 - クマさん!大好きでーす!❤️ (2022年4月1日 13時) (レス) id: f3449b7706 (このIDを非表示/違反報告)
真緒 - こんなにいい作品を読ませていただいてありがとうございます!実を言うと私不死川担ではないのですが(むしろちょっと苦手だった)この作品を読んで好きになりました!これからもクマさんの作品読みにいきますのでコメント見てくださいね! (2022年4月1日 13時) (レス) @page42 id: f3449b7706 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 風柱様むざんたおしたとはいえむりしないでくださいね (2021年11月10日 22時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしいつもおもうときがあるですりあるでかぜがふくと風柱様の事/// (2021年11月10日 22時) (レス) @page39 id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さらりとクマ | 作成日時:2021年2月3日 0時