18 しのぶちゃんといっしょ ページ22
「毒貰いに来ましたー!
…え?」
今日は久々にしのぶちゃんの所に来た。
部屋に入ると、しのぶちゃんと男の人が睨み合い、重い空気が漂っていた。
奥に綺麗な女の人がいて、二人を見てあたふたしている。
「…え?鬼?」
先程から感じる妙な気配は間違いなくそれだった。特に女の人は瞳孔に違和感がある。
鬼、という言葉を発したことに特に2人が反応し、しのぶちゃんもやっと私がいることに気づいた。
「あらAさん、すみません気づかなくて。毒ですね。こちらの部屋へどうぞ。」
さっきの雰囲気とは打って変わって、しのぶちゃんは満面の笑みで部屋を案内してくれた。
部屋に入ると、私がさっきいた2人を気にしているのが分かってか、しのぶちゃんは毒を探しながら説明してくれた。
「もうお気づきかもしれませんが、あの方々は鬼です。味方ですが。一緒に鬼を倒す薬を開発しています。」
「あ、だから…」
「柱稽古に参加しないのはそれも理由の1つです。本当は自分で作りたかったのですが、珠世さんは凄いお方です。はい、多めに渡しておきますので、持ち運びは十分注意して下さいね。」
「あれ?なんかいつもと違う?」
「Aさんの刀用の毒も、あの方々に助力頂いて、以前より効力が高いものになったはずです。今は鬼が出なくて試せませんが、その時になったらぜひ効力を確認してみて下さい。」
「凄い!後でお礼言わなくちゃ!」
しのぶちゃんからもらった毒を大切に包み、慎重に懐へしまった。
「そういえばさっきは何かあった?」
放っておく方がいいかとは思ったけど、気にするなというのも無理がある。聞いてしまった。
「愈史郎さんは…何も言っていないのに、何故か睨まれるんです。なーんにも言ってないんです。まあ少し心の中で思うことはありますが。なのに、どういうわけか一方的に…」
「ちょっと、眉間に皺寄ってるよ…?」
しのぶちゃんは私の言葉にハッと我に返り、また柔らかい笑顔に戻った。
「感情の制御が疎かに…Aさんを見習わないとですね。」
「いやそんな…あ、ごめん忙しいのに長居しちゃう所だった!これで失礼します!落ち着いたらまた女子会しよう!しのぶちゃん何食べたい?」
「あらいいのに。そうですねえ、生姜の佃煮とかどうです?」
「ぇ…あ、いいね!?食べよう!じゃあまたね!」
しのぶちゃんのこういう少しズレてる所を心配に思いつつ、忙しくなる日々だけど今後の楽しみが増えて嬉しい1日だった。
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さらりとクマ(プロフ) - 真緒さん» 真緒様!!ありがとうございます!!!不死川さん好きになってくれてうれちい…!作者のことも?えへへ鼻血 なかなか作品出せてない状況ですが一応ゆっくり制作中です是非よろしくお願いします!! (2022年4月23日 10時) (レス) id: 8eff2d73b0 (このIDを非表示/違反報告)
真緒 - クマさん!大好きでーす!❤️ (2022年4月1日 13時) (レス) id: f3449b7706 (このIDを非表示/違反報告)
真緒 - こんなにいい作品を読ませていただいてありがとうございます!実を言うと私不死川担ではないのですが(むしろちょっと苦手だった)この作品を読んで好きになりました!これからもクマさんの作品読みにいきますのでコメント見てくださいね! (2022年4月1日 13時) (レス) @page42 id: f3449b7706 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 風柱様むざんたおしたとはいえむりしないでくださいね (2021年11月10日 22時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしいつもおもうときがあるですりあるでかぜがふくと風柱様の事/// (2021年11月10日 22時) (レス) @page39 id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さらりとクマ | 作成日時:2021年2月3日 0時