昨日のこと ページ45
〜回想〜
「3人とも!もう任務に復帰できるんだね!これからも色々大変だと思うけど、3人なら大丈夫!お互い頑張ろうね!」
「ありがとうございます!頑張ります!」
「もうAさんとこんな風に会えないの寂しいよぉ〜!」
「(ホワホワ…)」
昨日の昼前、蝶屋敷に行き、療養を終えた3人に挨拶をしに行った。
3人と言葉を交わすと、炭治郎君が真剣な顔を私に向けた。
「Aさん、ちょっといいですか?」
「…ん?いいよ?」
「炭八郎!お前、俺らを差し置いてソイツと勝負するつもりか!!」
「お前黙れよ!ちょっとは空気読んで?!」
「あ?空気なんて読めるわけねェだろ!」
「言葉の通り受け止めるなよ!そういう意味じゃないわ!バカ!」
「アアァン?!」
なんか喧嘩が始まったけど…。
とにかく歩き出す炭治郎君の後に続く。
廊下に出て部屋から少し離れたところで止まり、向き合った。
炭治郎君は深く息を吸った。
「俺、伝えたいことがあって…
俺、Aさんのこと好きです。
付き合ってくれませんか?」
!!
炭治郎君、私の事…
でも、
「ごめんなさい。お付き合い出来ないです。」
私が好きなのは、炭治郎君ではない。
すると、炭治郎君はニコッと笑った。
「分かってましたよ。」
「え?」
「俺、鼻が利くんです。だからAさんが別の人のことがずっと好きだっていうの知ってました。」
!!
そうだったんだ…。でも、
「分かってて私に伝えたの?」
炭治郎君の気持ちが理解できない。
どうして結果が分かってたのに、私に想いを伝えたの?
「諦めたくない、その人に負けたくないというのが本心なんですが、でも、結果が分かっていても、この気持ちをちゃんとAさんに伝えないと、絶対後悔すると思ったので。」
悲しそうに笑う炭治郎君。
なんて真っ直ぐな子なのだろう。
いつまでもこの気持ちを伝えられていない自分が恥ずかしい。
「気持ちを知ってくれただけでも嬉しいです。ふられましたが、これからもAさんとお話したいので、今まで通り接して欲しいです!」
「うん…!もちろん!」
それと、と炭治郎君は続けた。
「Aさんも、後悔しないようにしてくださいよ!」
核心を突かれたような気分だった。
本当にそうだよね、私もちゃんと伝えないとね。
「うん!炭治郎君のおかげで、勇気が湧いた!ありがとう!」
こうして、私たちは伊之助君と善逸君がいるところに戻った。
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ゆみ - わたしもさねみさんもくまさんも凪子さんのこと見守てるから (2022年4月25日 23時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 泣いてくれてありがとう凪子さんわたしもだいすきなさねみさんとここで恋仲になれてうれしいもん (2022年4月25日 23時) (レス) @page47 id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 凪子さん» え?!あ?!泣かれましたか?!お目目腫れてませんか!?ちなみに作者は見聞録の弐を読んで泣いてしまいました同じですね!(?)明日会う人に心配にされないようしっかり目元のケアをなさって下さい!!!お読み頂きありがとうございます! (2021年2月4日 23時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 泣いてしまった!!実弥さんの愛の深さがたまりません! (2021年2月4日 20時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - tauorgemさん» コメントありが…えええ?!お泣きになられた?!確かに、思いのすれ違いについては頑張って書いた記憶があり、それで心を揺らして頂いたなんてとても嬉し…いや!目を腫れさせてしまってはだめですね?!どうかおめめをしっかり冷して下さいませ!! (2021年1月18日 23時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さらりとクマ | 作成日時:2020年10月3日 8時