まずい ページ36
よりによってアイツの隣の席。
俺はできるだけソイツを見ないように、宇髄たちの話を聞き多少反応するようにしていた。
黒城に世話をかけた時のようにはならないようにしてるが、ついつい飲んでしまった。
あとの時間は少しだけ控えるかァ。
厠から席へ戻る。
黒城に目をやると、机に突っ伏してやがる。
まだそんなに遅くねぇのに寝てんのかよ。
俺は席に座り、話に入る。
酒がねェ。
「おい、酒ついでくれやァ。」
「は？お前が厠行ってる間についどいたのにもう飲んだのか？派手にはえーな。」
「あ？無かったぞ。戻ってからひと口も飲んでねェ。」
「何だと？確かについだはずだが…あっ。」
「おい、もしかして…」
俺は隣の黒城の顔を覗き込んだ。
顔が赤くなってる。
「ド派手に強い酒飲んじまったな。」
「テメェ！ちゃんと俺のとこに置きやがれ！」
大丈夫かコイツ。
周りの柱も心配し始める。
「おい、黒城。お前具合悪くないか？大丈夫か？」
肩を揺する。
「…んっ。」
！
すると、ゆっくりこちらに顔を向け、うっすらと目を開け、熱を帯びた目で俺を見る。
「しなずがわさん…。」
俺の胴に腕を回し、むにゃむにゃと巻きついてくる。
柱 (か、かわいい…。)
(不覚にも可愛いと思ってしまった…。甘露寺がいるのに…。)
(なむ…そこにネコがいるようだ…)
(俺もあんな風に好かれたい。)
(Aさんのあんな姿が見られるなんて…)
かわいい…ってそんなこと思ってる場合じゃねェ！
「女将！水を用意しろ！」
「こちらを。」
早いな。
黒城に水を飲ませるが、中々飲み込んでくれず、口の端から零れる。
「派手にいい顔してんな。」
「誰のせいでこんなことになってると思ってんだァ」
すると、黒城がモゾモゾと動き出した。
「んんー」
俺の首に腕を回し、距離を詰める。顔が近い。
「よもや！なんと大胆な！」
「無一郎くんは見ちゃだめよ！」
(無一郎の目を隠す。)
「僕をあまり子ども扱いしないでください」
ペシッ
「きゃ！」
「おい、時透。甘露寺に何を…」
そんな会話が聞こえてくる。
俺はどうしたらいいかわからず固まる。
震えて笑いを堪えてんのバレてっからな宇髄。
すると、
ズイ
！？
黒城の顔が近づいてくる。
まずい。
黒城を1度引き剥がして横抱きにし立ち上がる。
「ここから俺の屋敷が近い。俺はそんな酔ってねェからコイツを屋敷で休ませ介抱する。
わりィが帰らせてもらう。」
「襲うなよ。」
「クソが。」
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ゆみ - わたしもさねみさんもくまさんも凪子さんのこと見守てるから (2022年4月25日 23時) (
レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 泣いてくれてありがとう凪子さんわたしもだいすきなさねみさんとここで恋仲になれてうれしいもん (2022年4月25日 23時) (レス) @page47 id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 凪子さん» え？！あ？！泣かれましたか？！お目目腫れてませんか！？ちなみに作者は見聞録の弐を読んで泣いてしまいました同じですね！（？）明日会う人に心配にされないようしっかり目元のケアをなさって下さい！！！お読み頂きありがとうございます！ (2021年2月4日 23時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 泣いてしまった！！実弥さんの愛の深さがたまりません！ (2021年2月4日 20時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - tauorgemさん» コメントありが…えええ？！お泣きになられた？！確かに、思いのすれ違いについては頑張って書いた記憶があり、それで心を揺らして頂いたなんてとても嬉し…いや！目を腫れさせてしまってはだめですね？！どうかおめめをしっかり冷して下さいませ！！ (2021年1月18日 23時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2020年10月3日 8時
