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心配 ページ17

任務から帰る途中、胡蝶の屋敷に包帯を貰いに行った。

近道になるので、黒城の屋敷の前を通って帰る。



黒城の屋敷のある通りに差し掛かった時、遠くに人影があるのを見つけた。



「黒城と…男の隊士かァ?何してんだァ?」




少し様子を伺うと、男の隊士が黒城を壁に追いやり、黒城が身動き取れない体勢になっていた。



?!
何しやがるあいつ!!

黒城嫌がってるじゃねェか!
でもアイツなら逃げられるんじゃねェのか?
何してんだァ




すると黒城の顔に男の隊士の顔が近づいていった。


まずい、そんなこと考えてる場合じゃねェ!


すぐさま地面を蹴り、男の肩を思い切り掴んで黒城から引き剥がした。



俺は物凄くぶちギレている。
黒城を困らせやがって、
俺が好意を寄せている女に手を出しやがって、
掴んでいる男の肩を潰してやりてェ。


任務以外関わるなと言うとよっぽど怯えたのか間抜けな返事をしてさっさと去りやがった。



黒城の方を見やると、ずっと一点を見つめ、微かに震えていた。


大丈夫かと問うても返事がない。
よっぽど心が抉られたのか。


そう思い頭を撫でてやりながら、もっと早く助けてやれなかった事を詫びた。



すると、黒城はやけに力なく早口で礼を言って走って玄関へ入っていった。





俺は黒城の屋敷の前で立ち尽くす。


戸の向こう側で泣いてるんじゃねェかと心配になる。

前に宇隨と話していたが、甘露寺は歳が近いから例外として、黒城は年上に対していつも畏まっている。
常に敬い、甘えとかも一切ない。

黒城なりに上下関係を弁えて居るのだろう。

急いで去ったのは俺に心配かけないためか。

慰めてやりてぇし、安心させてぇのに、俺たち年上に素直になれなかったら、黒城溜め込んじまうじゃねェか。

黒城のことだから、年下や周りにも心配かけないようにするんだろう。


俺には何もできねぇのか。
まァ恋仲じゃねぇしなァ。


助けてやれないことに怒りを感じながら、自分の屋敷に向かって歩を進める。


しばらくしたら、また声かけてみるかァ。

文→←無力



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 風柱   
作品ジャンル:アニメ
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さらりとクマ(プロフ) - snowさん» 質問ありがとうございます!読み方は「やみりゅう」です!なんか厨二病っぽくて書いてて恥ずかしいので技とかはさらっと流していただいていいですよ!!!! (2020年10月22日 20時) (レス) id: 80a6dd6298 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 質問です!この作品でちょくちょく出てくる闇の呼吸ですが、「闇竜」の読み方教えてください!(クマ様の闇の呼吸結構好きです!) (2020年10月22日 19時) (レス) id: 6289ae6079 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - いぐろさん» 何回も読まれるのはちょっと恥ずかしいですね!でも読んで頂き有難うございます! (2020年10月4日 12時) (レス) id: 80a6dd6298 (このIDを非表示/違反報告)
いぐろ - 何回でもよみたくなる!!!!!! (2020年10月4日 11時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - いぐろさん» (い、伊黒さん…?!)有難うございます!嬉しいです^^*続編の方も頑張ります! (2020年10月4日 11時) (レス) id: 80a6dd6298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さらりとクマ | 作成日時:2020年9月27日 2時

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