少年少女探偵事務所！？～炎の記憶～ (ページ3)

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〈第一話〉ページ3

Aside

何故、こんなところにいるのか。
そんなの勿論…分かっている。

来たのだ。この『田中総合病院』に。

目の前には、白、白、白。
忙しそうな看護師さんに、少し漂う薬品の臭い。…何故こんなところにいるのかって、それは数十分前にさかのぼる。

いつも通り家でごろごろしていたのだ。
中学一年生を控えた春休みを満喫していた私に、一通のメールが届いた。
母からだ。内容は簡潔に、
『田中総合病院』に来てとのこと。

私の両親は探偵だ。そして二人とも少し変わっている。そのDNAは私にも受け継がれている。

｢だからなんだってんだ｣

呼び出しおいて、呼び出した方がいないとか最悪だよ！！
そもそも親らしく呼び出さずに車で迎えに来いよ！！

そりゃあ最初は少し焦った。迎えに来ず病院へ呼び出しだし、親に何かあったのでは、と。

でもダッシュで受付のお姉さんに、親の名前を告げ、来院者を確認してもらうと、

｢ごめんなさい。そのような方々は、今日…一度もここに来ていらっしゃないようです｣

…(;´д｀)ハァ