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ar side
『わかりました』
俺が知 念くんを殴っていると、急に顔を上げてそう言った。
『...じゃあ、やりますか』
突然にやりと笑ったかと思えば、頭に足が降ってくる。
それが知 念くんの足だと分かるのに、少し時間がかかった。
「...やるじゃん」
俺はすぐ立ち上がって、知 念くんを殴った。
今までずっと反撃してこなかったし、何より知 念くんは手錠で繋がれているから、俺の方が圧倒的有利なのは誰が見てもわかる。
『一応、1番強かったのでっ！』
知 念くんの足が俺のお腹を直撃する。
片手が使えないというハンデは、この人にはあまり意味がないのかもしれない。
「そんなに強いならさ...最初から言ってよ」
両頬を連続で殴ると、ガシャン！と知 念くんが倒れ込む。
『やっぱり、2年生とは強さが段違いですね...』
そう言って彼は笑った。
笑った...？
さっきまであんなに殴ったのに。
弱っていたのに。
この人は、笑っている...？
俺が戸惑っている間に、知 念くんは空いている方の手で俺を殴った。
倒れた俺に蹴りも入る。
「いってえ...」
『あ、でも、僕の方が強いかも』
そう言って、片手が塞がっているとは思えないほど殴ったり蹴ったり。
こいつ...。
「あーあ！」
俺が仰向けになって急に大声をあげると、知 念くんはびくりと肩を震わせた。
「やっぱり、ただものじゃないと思ったよ！お前つえーわ！」
そして、俺はゆっくりと目を閉じた。
考える。
こいつに俺は勝てるのか。
「ははっ...情けねえな」
勝てない。俺はこいつに勝てないんだ。
『僕の勝ち...ですか？』
「うん。君の勝ちでいいよ。もう。きりないし。勝てないし」
俺はポケットから手錠の鍵を取り出して、知 念くんを解放してあげた。
「気をつけて。伊野ちゃんは覚醒したらやばいから。まあ、どんな時に覚醒するのかは、俺は伊野ちゃんを応援するから教えないけど」
伊野ちゃん、頼んだよ。
俺は心の中で思いながら、図書室を出た。
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志乃(プロフ) - 杳葉謠さん» 驚いてくれて嬉しいです！ありがとうございます！！ (2018年7月4日 18時) (
レス) id: 5f4111ca67 (このIDを非表示/違反報告)
杳葉謠 - ちぃちゃんまで覚醒することに驚きました！！！話がすごくおもしろいです！！！これからも読ませていただきます！！ (2018年7月4日 17時) (レス) id: 0bdba83c1f (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - 恣季さん» ありがとうございます！もっと魅力的に書けるように頑張りますね！！ (2018年7月2日 22時) (レス) id: 5f4111ca67 (このIDを非表示/違反報告)
恣季 - 知念くんのキャラがとても魅力的デス！更新大変だとは思いますが、頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年7月2日 22時) (レス) id: 6445a912e7 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - Ayaさん» そう言ってくださって嬉しいです！頑張ります！ありがとうございます！！ (2018年6月27日 0時) (レス) id: 5f4111ca67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志乃 | 作成日時：2018年5月20日 21時
