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現場がその後どうなったかは知らない。
警察に伊野ちゃんが追われてる気配もなかった。
それよりも、俺の家で伊野ちゃんが目を覚ました時、さっきまでの殺意がなくなったかのようにビクビクし始めて。
『ごめんなさい...っ俺が裏切ったから...っ?俺を殺すの...っ?ボコボコにする...っ?』
「ちょっと待て、落ち着けよ」
部屋の隅で体を丸めて震えている伊野ちゃんが、本当にさっきとは別人のように思えた。
『殺さないでください...お願いします...っお願いします...!!』
『んな簡単に殺すかよ』
「とりあえず水飲んで、落ち着いて。ね?話はそれから」
俺が差し出した水も拒まれて。
震えは酷くなっていくし、もはや過呼吸だし。
どうしたらいいんだよこの状況...。
『...お前さ』
頭を抱えていると、山田が口を開いた。
伊野ちゃんの潤んだ目をじっと見つめる。
『殺されかけたこと、あんの?』
伊野ちゃんは、しゃくりあげながらゆっくりと頷いた。
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作者名:志乃 x他1人 | 作成日時:2019年7月1日 11時