本気.29［マギ］ (ページ6)

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(またこいつか…！煌帝国のジュダル…！)

「A、結界って？」

「うん…「絶縁結界」だよ。この中に入ると、魔法も「金属器」も使えなくなってしまうの。…私とアラジンとアリババ 3人がたくさんの兵隊に囲まれたらおしまいだったわ。」

「!!こっ…こいつ…！」

ジュダルはニヤニヤとしていたが、その笑みは別になにか別のものは含まれていないようだった。

「おお！そうだな、危なかったな。まあ、結界は解いてやるからよ。来いよ。”あいつ”に会いに来たんだろ？」

「………全然歓迎はされてねーみたいだけど。」

「…………行こう。」

三人は十分に警戒しながら、宮殿の中に入った。

「ちょっと待ってね。」

ボン！

Aとアラジンは、それぞれ通路の左右にあった何かを魔法で破壊した。

「「絶縁結界」を張るには、あらかじめ60ヶ所もの動力点を用意しておかなくちゃなんねーのよ。ジュダルのそれをいくつか壊してけば安心ね！」

クルンと杖を指で回して握ってニッコリと言うAに、ジュダルはｳｹﾞｪと顔を歪めていた。

「抜け目ねぇなあ！かわいくないぜ〜お嬢さんよぉ！」

頭上で槍に乗って浮きながら心底ダルそ〜うに言うジュダルを、アラジンとAは睨んだ。

「あなたにかわいく思われなくて、結構です!!」

「いいから、早く連れて行っておくれよ！」

ザッザッ

ザッ

「よぉ、久しぶりだな、白龍！」

いつもなら紅炎が座っているであろう場所に座っていたのは、白龍。

「お久しぶりです！アリババ殿。」

白龍はアリババより先にAをちらりと見た後、アリババを見て、前会った時よりどことなく大人びた爽やかな微笑をした。

2人は意外と普通(どちらかといえば友好的)なその態度に目を丸くし、Aは真剣な表情でじーっと白龍を見上げていた。