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＿バルバッドの仇、練紅炎を殺す!!
＿そのためには…白龍と手を組まくては…！
アリババが白龍に手を伸ばした。
ドシュッ
「チッ。」
アラジンが白龍とAを抱いて離れた。
だがアラジンの頭の中はまだ混濁状態であった。
「レ…レン紅炎ヲ殺ス…!?」
(違う……こんなの、僕の記憶じゃないよ！)
「なんでチビにだけ、「ベリアル」の効き目が弱ぇーんだ!?」
ジッとジュダルはアリババとAを守るように立つアラジンを見つめた。
「なるほど「
ハハッ、残念だったな白龍よォ！」
「フン、おまえは気づかないのか？」
「は？」
白龍はアラジンに効き目が薄いことなど気にもとめず、にやりと口角を上げていた。
「見ろ。」
白龍が槍で指したのは、地面に割座でストンと座り込み、じっと白龍を見つめるAだった。
「、！もしかしてAには効いたってのか!?まさか、1番効きにくそうな奴が？」
「!!Aおねいさん！目を覚ましておくれ！それはただの嘘の記憶だ!!」
アラジンが2人を守るように前に立ちながら、首だけ後ろを振り返りそう精一杯声をかけるが、彼女には聞こえているのか聞こえていないのか曖昧な反応だった。
「おい！A!!」
アリババも記憶から目覚めて、彼女の肩を掴み大きく揺らすが、彼女がいちばん困惑した表情をしていた。
Aは呆然と、自分に何かを訴えてきている2人を見つめた。
(私を愛してくれるのは白龍だけだもの。彼の所へ行かなくちゃ。なのになんで？何故こんなにも胸騒ぎがするの？本当に行っていいのかな？いや、でも、私は誓ったもの。白龍の隣にずっといるって…)
全ては虚像。
(でも、なんで？なんでアラジンとアリババは、こんなに私を止めるの？何を言っているの？嘘？目を覚ませ？)
「A！！頼む目を覚ましてくれ！」
「そ、そっちの方が意味わかんないよ！」
肩を揺られたままそう言う彼女に、アリババとアラジンは目を見開いた。
「な、何を言ってるの？嘘？まさか、だって、だって私は…」
片手を頬にやるAを見て、アラジンはハッとした。
「そうだ、おねいさんの「グロリアの瞳」即ち「仏眼」は3つとも簡単に言えば「真実を視る」という共通点があるんだ！」
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月8日 23時
