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Aは自分が引っ張られ連れてこられたことに困惑し、目をぱちくりと瞬きさせて少し腰が引き気味だった。
「！！」
アリババは(まさか、あいつまだ「魔法」に……！？)と白龍を見た。
「ああ、ぼうや！！いい子ね、信じていたわ。助けに来てくれたのね！！！」
白龍は笑みを浮かべる。
「ほら、早くおいで！「
「白龍！！！」
ピクッ、Aの呼び掛けに白龍の笑みは一瞬引き攣ったように見えた。
Aは掴まれていないもう片方の手で、掴んできている手を掴んで、両手で彼の腕を握った。
そして目を見開き頬を引き攣らせながら微笑んで白龍を見上げた。
「目を覚ましてよ白龍、」
「おいで、あなたはいい子ね、ぼうや…ぼうや……白龍……！」
「違うよね？まさか、そんなことしないって私、」
ニコ
「信じて……」
ズバンッッッ
ときがとまったかとおもった。
周りのみんな、これでもかと目を見開いた。
ボトッ。
落ちる生首。
「ひ……」
Aは白龍を見上げたままだった。見つめたままだった。
けれど、チラと視線だけそちらに向けてしまい、そのまま落ちた生首を見て小さく悲鳴を漏らすと俯き白龍の腕をもっと強い力でつかんだ。
握るその両手は震えていて、白龍はそれを見ると微笑んで優しくその手を取り、自分の腕から外した。
「は、は、はく……はくりゅ……」
顔を上げる勇気がなかった。
手はいとも簡単に外されて、スタスタと生首の方へ歩いていく白龍の後ろ姿を、やっとみることができた。
グイッ
白龍は返り血を頬に少しつけながらも生首の髪を掴んで、子供たちの前に差し出した。
ナマモノのそれに、吐いてしまう子供もいた。
ガッッ
アリババは白龍の胸元をつかみあげる。
「白龍……何……なんてことを……っ！？」
白龍は平然とした顔でアリババを見つめた。
「何って……賊の首領の処刑ですよ。これしかこの場を収める方法はありません。町の人たちもそれを望んでいた……
そもそも俺たちは、町の人のために海賊退治に向かったんでしょう？
もっとも…こいつの魔法に少しうかされていたのも事実ですが…
俺にはこいつが、今の今まで自分の母親に見えましたよ……」
「！？母親に見えてた！？じゃあ、なんでこんなことしたんだよ！？」
「だからこそですよ。」
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氷空音(プロフ) - ももさん» わー！ありがとうございます✨頑張りますー🔥🔥 (2022年3月20日 18時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉夢主ちゃんの愛され具合がとても好きです💓無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月20日 17時) (レス) id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月20日 15時
