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「「大聖母」ってのは、そんな心を利用して子供を戦わせてるんだな。」
「…許せません……」
「……」
白龍はずっと黙ったままだったが、アリババの「急ごう」の言葉で、5人は走り続け、ついに部屋にたどり着いた。
バン!!!
大きなドアを開けると、そこには居たのだ。
「「大聖母」!!!」
「よくここまで来たわね…勇敢なぼうやたち。とっても強くて感心してしまったわ。ウフフフ…」
「町の子供たちと奪った財宝を返せ!さもないと……」
「ムダよ。あなたたちは私に一撃たりとも攻撃なんか出来ないんだから…」
「……!?」
「おいでぼうやたち。私の子供にしてあげる。」
大聖母は手の甲に着けた宝石を目の前に持ってくると、その宝石は強く輝いた。
【魔法道具『聖母後光扇』!!!】
カァアアア
チカッチカチカチカッ
「なっ…なんだあ!?」
眩しい光は、目をグルグルと回してきた気がしたが…
「……何もねーじゃねーか?」
何も……
「……?」
ドクンドクン。
何も…
(なんだ…?息が…なんだか胸が…?)
ぎゅうう、
ダランッ、
「お母さん…」
「!?」
初めに「それが効いた」のは、モルジアナだった。
モルジアナは地面に膝をつき、手から力を抜いて、ありえもしないことを呟き大聖母を見つめるのだ。
「な…何言ってんだ、モルジアナ!?」
「!?な…何言ってるの?私…でも…でも……
わ…私の…お母さんよ…」
「何、バカ言ってんだ!?モルジアナ!
どう見ても敵の技じゃねーか!!
妙なもんに惑わされてんじゃねー!」
そういうアリババからも流れる涙。
「!?なっ、なんだよこれえっ…!?」
大聖母はニヤアッと深く笑った。
「聖母後光扇」。
精神攪乱系の魔法道具に分類されるが、その正体は特殊な光の魔法陣による意識の"すりこみ"である。
産まれたばかりの赤ん坊は生存本能により、あらゆる手段で「母親」の存在を認識しようと求めるが、「聖母後光扇」はその本能行動を引きつける強力な雌性ホルモンを信号に変えて相手の脳に送り込むことが出来た。
生命にやどる原始の性。
万人が生まれながらに渇望する最も普遍のもの。
母性愛。それこそが私の武器!!!!
何者も己の内に渦巻く母へのあこがれや…
郷愁からは……
決して!!逃れられないっ!!!!
ムワァアアアアア
「ふ…っざ…けるな…!」
剣を向けるアリババだが、その手は酷く震えていた。
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氷空音(プロフ) - ももさん» わー!ありがとうございます✨頑張りますー🔥🔥 (2022年3月20日 18時) (レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉夢主ちゃんの愛され具合がとても好きです💓無理せず頑張ってください!応援してます!! (2022年3月20日 17時) (レス) id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷空音 | 作成日時:2022年3月20日 15時