第125夜 突入 ページ19
「子供たちを助けられない！？どういうことですか！？」
アリババが海軍にそう聞いた。
「うむ…奴らの海賊船は海の中を潜航するから…いかに我々アクティア海軍といえども、追撃は不可能…アジトすら掴めんのだ。」
「あの妙な魔法道具のことか…」
「そうね、確かに普通の船は沈んで死ぬわ。」
顎に手をやり探偵のように目を細めながらあっけらかんと恐ろしいことを口にするA。
「そんな！私たちの子供は見殺しですか！？」
「……」
大切な子供を連れ去られた親からするとただ事ではない。
だが、海軍はバツが悪そうに黙るだけだった。
「A、なんとかなんねーのかよ？」
アリババがさっきから探偵みたいな顔をしていたのでAに聞いた。
Aは「うーん……」と顎に手をやったまま目を瞑る。
「こう…水中をばーっと進める魔法とか…あっ、魚に化ける魔法とか！？」
「あるかもしれないけどそんなの知らないよ！！そういうのを知るために学院に行く予定なんだわ！！」
けっっ、と怒るA。アラジンも知らないのでうーん、と悩む。
「アリババ殿…A殿の手をわずらわせずとも…既に手は打ってありますよ。」
「「…えっ？？」」
カッッ
「呼び覚ませ、「ザガン」よ！！！」
白龍が槍を地面に置くと、ビキッ、ビキビキッと地面にヒビがはいりドンッッ！！！と地面からウネウネとしたツルのような根のようなものが出てきた。
「な…なんだ！？こいつは！？」
村人たちはさすがに困惑する。
その根は白龍とAの頬にスリスリと寄ってきた。
「これはただのネツメグサの根ですよ。」
「ネツメグサ…あのマメ科のやたら根の長い草ね。香草にも使われてる…」
Aがちょんちょんと根をつついていると、白龍がイタズラをする根にコラ、と怒った。
随分可愛いんだな、根って。とAは頬をゆるめた。
「そうです。その特性を「ザガン」が呼び覚まし、限界まで高めました。
その種子を、奴らが奪った荷に蒔いておいたのです。つまり……
この根をたどれば…奴らのアジトにたどり着けます！」
おおっ！？と4人は驚き喜ぶ。
「ほ…ほんとかよ！？」
「えげつなっっ！！」
「スゲーな…植物ならなんでも操り放題なのか？」
ザガンこわい、とアリババが顔を青くしながら聞くと、白龍は「いいえ…」と首を振った。
「これは「ザガン」と俺の「魔力操作」の…「併せ技」なんです。」
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氷空音(プロフ) - ももさん» わー！ありがとうございます✨頑張りますー🔥🔥 (2022年3月20日 18時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉夢主ちゃんの愛され具合がとても好きです💓無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月20日 17時) (レス) id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月20日 15時
