コンビニのお姉さん【宮侑】

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「……で、聞いて欲しいことって、なに？」





……あれ、俺なに聞こうとしてたんやっけ……、


もうAさんのいつもとは違う距離感にドキドキしすぎて忘れてしまったやないかい……！！



とりあえず話すことや……話すこと……！








侑「えと………………好きな食べ物はナンデスカ。」






「………ふふっ、」






侑「えっ、ぁ……わ、笑った……笑った！」





「笑ってない。(ｽﾝｯ」





侑「真顔に戻るのはやっ！」





「……だって、聞いて欲しいって言ってたのに、それ私に聞きたいことだし…




……まぁ、答えてあげよう。



バニラアイス。」





侑「ば、バニラアイスって、かわいすぎん？」





「好きなんだからいいでしょ。……それだけ？じゃあ帰るけど。」







侑「あああーっ、ちょう待って！ええと…あ、なんで関西弁やないの？」





「んー、元々東北に住んでたんだけど、高校の時に親の転勤で兵庫に来たの。



高校は稲荷崎高校出身。」






侑「……え"っ！？俺稲荷崎やで、通ってんの。」





「へーそうなの？偶然だね。こんなんが後輩かー。
心配だなぁ。」






侑「失礼な！俺かて稲荷崎バレー部の顔やで！」





「ほーん、バレー部か。身長高いわけだねぇ。

あれ、今何年？」






侑「高2。17になる。」





「おー、じゃあ3歳差か。」





侑「え……じゃあ20歳！？」





ちゃ、ちゃっかり年齢聞いてもた……。





「……ねぇ、私だけ聞かれるのはなんかズルくない？」





急に顔を覗き込まれてドキリとした。ち、近い……！





「私も質問。





名前。なんていうの。」








侑「え……えっあ、あ、つむ！宮侑！」






「みや、あつむ……。うん、覚えた。」





侑「お、覚えてくれるん！？」






「……まぁ、常連さん？だし。あと、君とか、他人行儀みたいでやじゃない？


私に呼ばれるの、いや？」






侑「〜っ嫌なわけないやろ！ずっと呼んでてやぁ！」





「ずっとはいやかな。……よし、今日はもう帰りな。親御さんが心配する。」






侑「えぇぇえ……あ、最後にひとつええ？」






「なに？」





侑「なんで、なんかあったってわかったん？」





Aさんは少し考え込むと、



口元に人差し指を置いて、







「……ないしょ。」









﹊ ﹊




治「……うわ、何やその顔。きっしょ。」






侑「…大人の余裕とは…なんなんやろな……。」

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