0.こんな感じやで ページ1
「先あがりますね、お疲れ様でしたー」
「お疲れ様ですーAちゃん」
「気を付けて帰ってくださいね。」
私は、働いている新横浜ハイボールから帰る前にカウンターにいるコユキちゃんとマスターに声をかけた。
何時もなら何人か退治人さんが居るのだが今回は全員出払っているので先にあがらせてもらうことになったのだ。
現在午後7時、スーパーに足りないものを買い足す為に寄る。
「そういえばこの前たこ焼き食べたいって言っていたな。」
そう思い私はたこ焼き粉と蛸を手に取る。確かキャベツと長芋、ソースはあったはずだ。紅生姜と天かすも買っておこう。
よくやってくる
会計を済ませ、ふと外を見ると雨が降っていた。エコバッグは持っていても傘は持っていなかった。
私は今家に居るだろう彼に電話をする。
「もしもし?」
『Aか?どした』
「傘忘れたから迎えに来てくれない?近くのスーパーなんだけど」
『えー……分かったよ、ちょっと待ってろ』
ブツッと連絡は途絶える。私は供えてあるイートインスペースに腰掛け迎えに来る彼を待っていた。
数分後、RINEに連絡があり、開くと「着いた」のスタンプ。それを確認すると同時に肩にぽんっと手を置かれる。
「はぁはぁ…よぉ迎えに来たぞ。」
「ありがと。…走ってきたの?」
私は息も絶え絶えな吸血鬼野球挙大好きこと、挙に声を掛ける。じゃんけんの柄が描かれている着物の裾が濡れていた。
「おう。まぁ早く帰ろうぜ、荷物持つからよ」
「そうだね〜ありがと」
しかし彼は大きめの傘を1本しか持っていない。
「何で傘1本しか持ってないの?」
含み笑いをしながら問うと「あっ!?」と彼は自分で驚いた。
「…しょうがないから入ってもいい?傘」
「当たり前だろ」
「相合傘だね」
「うるせぇ」
尖った耳の先っぽを真っ赤にして、彼らしくないと思った。
家に帰ると彼の弟達がぐうたらしていた。
「あ、おかえりーAちゃん。さっきAちゃんもやってるソシャゲでさ…」
「おかえり。なぁ聞いてくれA、さっきテレビで…」
たて続けに話されたがいつもどうりだ。後から聞くので今はスルーする。
「ただいまー。あ、明日たこ焼きするけど来る?」
やった!!と三兄弟は言う。行くに決まってんじゃんとも。
「あ、A、野球挙するぞ」
「しない」
私はキッチンへ向かう。
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みるく味 - え。何この三兄弟。可愛い。更新頑張ってください。(`・∀・´) (2023年4月7日 19時) (レス) @page6 id: fe5a781a36 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2022年9月15日 16時) (レス) @page6 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
春羽(プロフ) - 私も生まれ変わったらこんな世界に行きたいです!♥ (2022年3月15日 19時) (レス) id: c620f489da (このIDを非表示/違反報告)
おれお(プロフ) - ンンッすごく好きです (2021年4月5日 20時) (レス) id: be5316de54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カーミン | 作成日時:2020年3月21日 0時