4.末弟の素顔 ページ5
新宿ハイボールからの帰り。家に着きふと、ベランダを見ると吸血鬼下半身透明こと透が煙草をふかしていた。珍しく頭の布も取っていて完全に素顔を晒している、というよりも私は彼の素顔を初めて見た。透はミカエラよりも挙に似ていた。少し憂いのある顔で普段の彼からは想像のつかない顔だった。
私はバレないようにそーっと家に入る。VRCにいる挙はさておきミカエラは珍しく居なかった。｢おかえり｣の声が無いのは少し寂しい。
ベランダへの窓は閉まっており気づいていない。音をたてぬように近づき
｢ただいま！｣
｢うわああ!?Aちゃんおかえり?!｣
大きい声で驚いた末弟の顔は新鮮だった。やはり表情が見えるのはいいな。
｢驚いたやろ？｣
｢当たり前だろ！もー｣
煙草をじゅっ…と消しぷんぷん怒る姿は普段の少し可愛らしい彼だった。
室内に入り茶をコップに注ぎ持っていく。そういえば覆面をしていないことについて気づいていないのだろうか。
｢珍しいね一服しとるなんて｣
｢そう？まぁあっちゃんの前やAちゃんの前では吸わないからな〜｣
そう言いながら彼はキッチンへ向かった。
｢何食べたい？今日俺作るよ｣
｢じゃあ魚｣
｢おっけ｣
吸血鬼には人の食事を食べられない種類もいるが、三兄弟は全然食べられるらしい。実際、皆料理が上手く透はお菓子も作るのも上手い。食べたら美味かった。
テレビをつけボーと見ること二十数分。透が料理を持ってきてくれた。ので急いで机の上を片付ける。
｢いただきます！｣｢どーぞ｣
やはり美味かった。鮭とご飯ってやっぱり合うな。ズズっと味噌汁を飲み口を開く。
｢そういや何でいつも覆面してんの？顔かっこいいんだから出しときゃいいのに勿体ない。｣
｢え、何いきなり。そりゃいつもは幽霊の格好してるから隠してるんだけどね。何？Aちゃん俺の顔好きなの？｣
ニヤニヤしながら聞いてきた。
｢そうだねーいつもと違うからかな。でもさっき見た時かっこいいと思ったのはホントだよ。｣
｢ふ、ふーんそうなんだ。そっか、そっか、ふーん…｣
小さく何か言いながらそっぽを向いた。なんだかこっちも恥ずかしくなってきたぞ。無言が部屋を包みより恥ずかしくなってきた。
｢ねぇAちゃん。顔からでいいんだけどさ、俺、Aちゃんのことが前から好｢お邪魔します！｣誰!?｣
透が何か言いかけたが入ってきたミカエラに邪魔をされた。
文字数で少し続きます。
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みるく味 - え。何この三兄弟。可愛い。更新頑張ってください。(｀・∀・´) (2023年4月7日 19時) (
レス) @page6 id: fe5a781a36 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2022年9月15日 16時) (レス) @page6 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
春羽(プロフ) - 私も生まれ変わったらこんな世界に行きたいです！♥ (2022年3月15日 19時) (レス) id: c620f489da (このIDを非表示/違反報告)
おれお(プロフ) - ﾝﾝｯすごく好きです (2021年4月5日 20時) (レス) id: be5316de54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーミン | 作成日時：2020年3月21日 0時
