＊ ページ7
腰から背骨、胸へとライの冷たい手がするりと肌を撫でていく。
『...ん、』
それから、唇が重ねる。
深く、深く...
あ、やばい、
脳髄が惚ける。
この男、キスが上手い
だが、
枕の裏にこっそりと手を忍ばせると、冷たく固いものが触れる。
ふふ...やはりあったか、
探り当てたそれを、ゆっくりと枕の下から引き抜く。
『っん、』
ライが膝でぐっ、とソコを強く押したせいで、少しだけ声が漏れてしまう
へぇ、随分と乗り気じゃないか。
溜まってるの?
けれど、こちらは生憎...
勢いよく銃を引き抜き、彼のこめかみに当てる。
『ごめんなさいね、やる気はないのよ。』
すると、彼は驚いたように目を見開くと、私から唇を離した。
ラ「...」
ライは無言で私に跨ったまま、じっと私を見つめる。
ラ「とんだ演技力だな。」
『あら、そちらこそ。』
拳銃を構えたまま、会話する。
構えた拳銃を見つめる。
『手を上げろ』
そう言うと、彼は渋々手を上げる。
が、その表情はどこかまだ余裕そうだった。
ちらりと自らの手に握られた拳銃を伺う。
コルトM1911
スライドが前に来ている。
ということは、弾は入っているのか。
セーフティは...
『...え?』
セーフティが、上に上がってる
ラ「オイ、もういいだろうベルモット」
ライが、やれやれ、と言わんばかりの顔で言う。
ラ「いい加減降ろせ、その銃口を」
『あ、あぁ...』
仕方なく銃口を降ろす。
少しすると、ドアが開いて、ベルモットが部屋に入ってきた。
ベ「ちょっとリア、あんた素晴らしい演技力ね! あのライをハニートラップにかけるなんてね! 」
あっははは! とベルモットが大きな声で笑うと、ライは苦虫を潰した顔で煙草に火をつける。
ベ「全部見させてもらったわ。合格よ、リア。貴方を組織の一員として認めるわ。」
フフ、とベルモットが楽しそうに笑う。
ベ「あら電話...じゃ、また連絡するわね! じゃあね、リア。」
そうして彼女は楽しそうにヒールを鳴らしながら、部屋をあとにした。
それより...
『ライ、』
ラ「...なんだ」
『あなた、私を殺すつもり無かったでしょう』
煙草をふかすライの手が止まる。
ラ「...ほぉ、なぜそう思う?」
『セーフティ、入れっぱなしだったわよ。』
そう言うと、彼はフン、と鼻で笑う。
ラ「お前が枕の下の拳銃に気づいたから、入れたんだよ。」
『...なぁんだ。』
気づいてたのか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「そ今にも泣き出しそうな」ではなく、「その今にも泣き出しそうな」です。 (2020年7月11日 12時) (携帯から) (
レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「だも思った」ではなく、「だと思った」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 可愛い男の子と形容されているのに、「彼女」になっています。統一された方がよいのではないでしょうか？ (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ライがいなかなる」ではなく、「ライがいなくなる」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「始まて貴方にもらったものだから」ではなく、「初めて貴方にもらったものだから」です。 (2020年7月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はな | 作成日時：2019年11月30日 8時
