検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:263,999 hit

ページ43

「ねぇリア」

不意に呟いたベルモットの声に、彼女を一瞥した後視線を前に戻し、なに?と短く返答する。


「貴方の大切な人を直前まで殺そうとしていた人間が、不意の事故で突然窮地に陥った時.....そうね、たまたま階段の手摺が壊れて、高所から落ちそうになったら、貴方はその手を差し伸べる?」


...一体何を話すのかと思えば、


『普通は助けない』
ベ「...」
『でも、私は助ける。』



そう言うと、彼女は勢いよく私を見る




『助けた後で、自分の手で殺す』




真っ直ぐと前だけを見つめながらそう言うと、彼女は少し驚いた顔をした後、


ベ「そう」


と、笑みを口の端に滲ませながら、そう言った。


『で、何かあったの? そんなこと聞くなんて。』
ベ「いいえ、何にもないわ...」





「何も」









ーーーーー







赤「ボブ! 何があった!?」


検問所を張っていた同僚の彼に駆け寄り、声をかける。


「シュウ!! 逃げられたよ...」


検問の周りをぐるりと見回す。
辺り一面に、赤いカラーコーンの破片が飛び散り、コンクリートの地面に数発、銃弾がめり込んでいた。


「Shit!! あの女め...」
赤「女? 対象は男だったはずだが」
「車を運転してた女だよ! 奴を迎えに来たんだ! クソ、俺が検問を通したばっかりに...」



女?



赤「オイ、そいつどんな奴だった?」
「暗かったから微妙だが、黒いハイネックのセーターを着た、黒髪の美人な女だった...クソ、満面の笑みで手ェ振りやがって!!」
赤「ほぉ...?」


あいつ...
NYに来ていたのか



赤「ボブ、今すぐ追跡をやめさせろ」
「ッ、でも、」
赤「どちらにしろ振り切られて終わりだ。」


煙草に火をつけ、咥える。



あの女、どうやら上手くやっているらしい。



ふぅ、と煙を吐き出し、地面にちらばったカラーコーンの破片を見つめる。



「...ふっ、」




相変わらずだな...






リア

File.12 "宮野志保"→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
210人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

明里香(プロフ) - 誤字がありました。「そ今にも泣き出しそうな」ではなく、「その今にも泣き出しそうな」です。 (2020年7月11日 12時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「だも思った」ではなく、「だと思った」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 可愛い男の子と形容されているのに、「彼女」になっています。統一された方がよいのではないでしょうか? (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ライがいなかなる」ではなく、「ライがいなくなる」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「始まて貴方にもらったものだから」ではなく、「初めて貴方にもらったものだから」です。 (2020年7月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はな | 作成日時:2019年11月30日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。