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突きつけられた拳銃を下げられない限り、こちらも動くことが出来ない。
何せ、動きを取ろうとしても、その瞬間に引き金を引かれれば終わりーーいわゆる"チェックメイト"の状態なのだから。
『...取引しましょう』
「あ?」
『貴方達全員がその拳銃をこのテーブルの上に置いたら、あなた方が欲しがっている例の薬の情報と、"とてもいいモノ"をあなた方に差し上げるわ。...まぁ、そう言っても分からないでしょうから、まずは噂話をひとつ。』
『組織には、NOCーースパイが潜り込んでいるわ』
嘘が信じられやすい条件
それは、事実の中に嘘を紛れ込ませること。
それは国籍、歩んできた人生、何が変わろうと、人間なら皆共通すること。
『その名前は...いえ、伏せておきましょう。その人は、組織をいっせいに討伐した後、壊滅させようとしている。...どう、興味湧いた?』
3人とも唖然とした顔をしている。
うんうん、いい表情だ。
『それからーー「ちょ、ちょっと待った! なら、あんたは何故そいつを野放しにしているんだ!?」
...食いついた
『簡単なことよ。私をこんなラボにずっと閉じ込めておく彼らに愛想が尽きたのよ。さぁ、この話はこれくらいにしといて...』
デスクの椅子をくるりと回し、彼らに向き直る。
『あなた方が欲しいモノ、それは例の薬の情報よね?』
「あ、あぁ...」
『その薬の情報と組織の機密、全部手に入れられるモノがあるのよ...』
「な、なんだ、それは、」
『それは...』
立ち上がって、拳銃を構えるボスと呼ばれる男に抱きつき、首に手を回す。
それから、耳元に口を近づけて...
『シェリー、私自身』
小さく囁く
少し離れて彼の表情を見ると、彼は口を開けたまま、呆然としていた。
「ｯボス、一体なんなんですかそれー「分かった」
「取引に、応じよう。」
...堕ちた
『じゃあ、その拳銃を私に渡してくれる? これから仲間になる女に、まさかそんなに物騒なことしないわよね?』
「で、でも、」
彼に近づき、太ももから腰の部分を手で撫でる。
『...キズモノに、しないで?』
「...お前ら、さっさと出せ」
「えっ...」
滑稽なこと。
こんな初歩的なことに引っかかってくれるなんて。
出された拳銃を彼らから遠いテーブルの上に置く。
これで武器はない。
『...じゃあ、』
椅子に腰かけて、PCの電源を入れるーー フリをして、ホルスターから拳銃を抜く。
それから、くるりと椅子を回転させて、
『ごめんなさいね、』
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明里香(プロフ) - 誤字がありました。「そ今にも泣き出しそうな」ではなく、「その今にも泣き出しそうな」です。 (2020年7月11日 12時) (携帯から) (
レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「だも思った」ではなく、「だと思った」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 可愛い男の子と形容されているのに、「彼女」になっています。統一された方がよいのではないでしょうか？ (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ライがいなかなる」ではなく、「ライがいなくなる」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「始まて貴方にもらったものだから」ではなく、「初めて貴方にもらったものだから」です。 (2020年7月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな | 作成日時：2019年11月30日 8時
