Battle_10 ページ10
.
おはぎ(仮)を爆速で脱いですぐ隊服に着替えた。
なんだか、臭いが自分にしみついてしまった気がする。
「実弥ちゃんに申し訳ない…しかも私任務後だし、汗臭かったかも…」
「そんなに落ち込まなくても大丈夫よ、Aちゃん。きっとそんなに不死川さんは気にしないわよ」
言われてみれば、確かにそうかもしれないけれど。
やっぱり、好きな人の前では綺麗でいたいと思うというか、失望とか残念に思われたくないの。
ぽろぽろと熱いものが頬を伝う。
実弥ちゃんは優しいから不安になる、私に何も不満を言わないから。
本当はこんな馬鹿な私は呆れられてるかもしれない。
「あぁ…泣かないで?Aちゃん…」
ちゃん蜜も困らせちゃった。もう、駄目だなぁ私。
そのとき、蹲る私と、背中を撫でてくれるちゃん蜜の背後に大きな陰がさした。
「甘露寺ィ。悪ィな、コイツ借りるぞォ」
「うぇ、実弥ちゃん…おひょっ?」
突然現れた実弥ちゃんに驚いて居たのだけど、ほんの一瞬で実弥ちゃんにお姫様抱っこなるものをされていた。
思わず、おかしな声が出てしまう。
ちゃん蜜も驚いてたけど、にっこり笑うとがんばって、と口ぱくで言われてしまった。
逃げ場はないみたいだ。
私、男の人にお姫様抱っこ初めてされた。
しかも大好きな人に。
じっと見つめてしまっていた。
「あんま見るんじゃねェ」
「ご、ごめんね」
実弥ちゃんにそう言われたから、すぐ目線を逸らしたけれど、ちらっと様子を伺うと実弥ちゃんの頬がほんのり赤くなっていた。
「赤くなってるよ、実弥ちゃん」
なんて、小馬鹿にして言うと。
「茹でダコみてェな顔してる奴にゃァ言われたかねェよ」
実弥ちゃんは少し照れながら私にそういうものだから。
もっと、ドキドキしてしまう。
実弥ちゃんがかっこよくて、かわいいから。
なんとも言えない雰囲気の中、2羽の鎹鴉が2人の元に降り立つ。
「合同任務ヨ!」
「風柱ト一緒ニ!/慧柱ト共ニ!!」
「浅葱山ヘ直チニ迎エ!」
最後に2羽は大きな鳴き声を響かせると、羽ばたいて行ってしまった。
「行くかァ」
「お、降ろさないの?」
全然私を降ろす気配のない実弥ちゃん。
すると、実弥ちゃんはあァ。と低い声で答えた。
「今は離れたくねェ」
それは本当に突然で、しかもぼそっと呟いただけで当の本人はなんでもないような顔でいる。
おはぎより私のことを好きにさせるつもりだったのに、私ばっかりどきどきされっぱなしだ。
497人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
一橋(プロフ) - はい!(´∀`*) (2021年1月3日 1時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
サワ - お気になさらず!ゲーム、楽しいですもんね(笑)仕方ないです!!これからも応援しています!頑張られてください! (2020年12月21日 16時) (レス) id: 6562c3d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - サワさん» 大変お待たせしました… (2020年12月21日 6時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
サワ - 待ってましたぁぁぁぁぁぁ!!!これからの展開もドキドキです!頑張ってください! (2020年12月12日 22時) (レス) id: 6562c3d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - :-)さん» 嬉しい!!ありがとうございます!頑張ります〜!! (2020年12月12日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:一橋(愛之助) x他1人 | 作成日時:2020年11月24日 19時