Battle_26 ページ26
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襲った鬼は、母上で、父上も鬼と化していた。
鬼舞辻無惨が両親を襲った結果鬼になった訳では無いと思う。
もうよく覚えていないけど、父上は母上の事はとても大切にしていたからどうにか病弱な母上を救おうと、如何わしい薬を貰ってきた事があった。
鬼殺隊になって思い返せば、父上が持っていたあれはどう手に入れたのかは分からないけど鬼舞辻無惨の血だったんだろう。
「…なんで父上も飲んだのかなぁ」
私はたまたまいなくて、屋敷に戻った時太陽から逃げていく異形の父上の姿を見た。
家には兄弟妹の五体満足では無い死体と特異な姿に変わっていた母上の死体。
母上と父上は共喰いになったんじゃないかな。
「もし父上だとしたら、私のことを覚えてるかな」
今の私は垢抜けし過ぎて記憶があっても気付いてくれないかもしない。
私今は自分でも思うくらいこんなちゃらんぽらんだけど、昔はむいちろちゃん並に無関心な人間だったりした。
ちゃん蜜と杏寿郎ちゃんのおかげで今になる。
***
ふらりふらりと、月の光しかない夜の通りを歩く。
しばらく徘徊していると、ガリガリ、と地面を何かが削る音が聞こえた。
袴を着ていて、鬼と認識した時にはもう刃は私の喉元まで届いていた。
「っ…!!」
身体をしならせて、足で刃を蹴り、距離を取ると鬼は瞬時に刀を持ち直し、攻めてくる。
血鬼術を使っていない鬼にここまで手を焼くのは柱になる前に十二鬼月を倒した時を思い出させられる。
「御用仕ル」
「へっ?」
いつの間に膝を付いた?いつ私は今頭を垂れたの?
立て直さなければ、こんな所で死にたくない。
「星の呼吸 奥義 破軍・
奥義によって私に触れた鬼の腕が消し飛ぶけれど、私の首筋も切れていた。
呼吸を駆使し、血が大量に流れるのをなんとか少量に留める。
いつまでも続けられない、消耗戦では勝てるわけが無い。
「強くなったでは無いか、A」
「はっ…」
鬼は父上は記憶を残している。
しかも、この人は私のことを覚えているなんて期待はあまりしていなかった。
少なからず、私のことを娘と認識されていた事が素直に嬉しかった。
「っ、ありがとうございます」
「だが、無駄が多い」
優しい声とは裏腹に素早い突きが私の胸を狙う。
私は刃が届く1寸前と言っても過言でも無いところで日輪刀で受けるが刃は止まるはずもなく、衝撃が胸を貫く。
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一橋(プロフ) - はい!(´∀`*) (2021年1月3日 1時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
サワ - お気になさらず!ゲーム、楽しいですもんね(笑)仕方ないです!!これからも応援しています!頑張られてください! (2020年12月21日 16時) (レス) id: 6562c3d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - サワさん» 大変お待たせしました… (2020年12月21日 6時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
サワ - 待ってましたぁぁぁぁぁぁ!!!これからの展開もドキドキです!頑張ってください! (2020年12月12日 22時) (レス) id: 6562c3d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - :-)さん» 嬉しい!!ありがとうございます!頑張ります〜!! (2020年12月12日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一橋(愛之助) x他1人 | 作成日時:2020年11月24日 19時