▷繋いだ手を見失った . あやクル . 夢 ページ2
捏造アリ
＿＿＿＿＿＿＿
私と彼は同時期に生まれた魔物だった
彼はいつでも静かで、それでも周りの様子を見ては遠回しな気遣いが出来た良い子だった
『あや〜、一緒に人間の観察に行こうよ！』
「やめておけ…何が起きてもおかしくはないんだぞ」
…今思ってみると、私はこの時からずっと彼に惚れていたのかもしれない
『え〜！！ちょっとだけ！！ちょっとでいいから！！お願い…駄目？』
「はぁ……ちょっとって言ったからな」
生まれて50年が経った辺りで、私達は人の見た目を模せるようになった
その時から私は人里で、彼は孤城での生活を始めたのだ
一応一緒に人里に行こう、と一度誘ったのだが、静かに本を読めさせすればいい、との事で誘いは断られてしまった
じゃあもういーよーだ、と別れてしまったのが良くなかったのかもしれない
数ヶ月に一度、孤城に立ち寄っていた
しかし、知らぬ間に仲の良かった人間にその様子を見られていたらしいのだ
そしてその孤城が気になって、普通の人間が城に乗り込んだという
…もちろん、あやがそれを黙って見過ごすわけもなく
結局、乗り込んだ人間はあやに脅かされ、その噂が瞬く間に広まっていったのだ
その時から私は彼の城まで立ち寄れなくなった
文通だって届けてくれる者は居ないし、私はお伽噺の人間じゃないから伝書鳩のような事も出来ない
ただ、立ち入り禁止の看板が廃れるのを待つしか無かった
…何年も人から人へ言い伝えられれば、その噂がどんな内容になってしまってもおかしくはないだろう
いつの間にかあやは、ありもしない噂のせいで悪の魔物として封印されてしまったのだ
その時、初めて人間への殺意を自覚した
それと同時に、一緒にいてやらなかった、立ち寄った様子を見せてしまったことにとても後悔した
あの時こうだったら、こうしていたなら、と毎日毎日、ﾀﾋにそうになる程までに泣いていた
『…こんなこと、してる場合じゃないや』
泣き続けて数百年、自分が住んでいる辺りの里は廃れ、私以外の人は殆どいないように感じた
ふらりと立ち上がる
本に封印されただけなら、きっとまだ生きてる
探し出して、謝らなきゃ
早く、早く、早く…
ごめんなさい、そしてありがとう
＿＿＿＿＿＿＿
「………A？…なのか？」
『…あや、あのね』
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プロ、かも(プロフ) - おにぐもさん» コメント返信遅れてすみません! これからも頑張りますので、応援お願いします! (9月17日 21時) (
レス) id: 3e67aa8d5e (このIDを非表示/違反報告)
おにぐも - ぷよぷよ作品が最近ちょっとずつ増えて言ってる気がして嬉しい〜こちらの作品もどちゃくそ面白いです！！これからの投稿、無理せず頑張ってください！ (9月15日 6時) (レス) @page6 id: 27414d2255 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名S x他1人 | 作成日時：2023年9月9日 22時
