第４話 協力 ページ4
「し、死神なの？本当に？」
八尋さんがいまだに驚き尻もちをついた体勢で、もう一回聞いてきた。
「勿論♡」
私がそう言えば、八尋さんは硬直した。
「でも、死神っぽさはないよね。
強いて言うなら鎌だけ‥‥‥」
花子さんがそう言う。
「何、花子さん。私に骨だけになってほしいの？」
ニコ、と笑って言う。
頷いたとたん、花子さんを強制的に成仏させれやろうか。
「イエ、なんでもありません。」
花子さんが八尋さんと一緒に縮こまる。
「やだなー、何もとって食おうって訳じゃないのよ？」
ま、その気になればとって食おうってのも可能だけれど。
「私は協力を結びたいの。
私は云わば死神業界の１人に過ぎないから、権力なんてないわけよ。
だからこそ言うけど‥‥‥」
私は出来るだけ真剣な顔をして言った。
「かもめ学園七不思議が七番、『トイレの花子さん』及び『八尋寧々』は、ブラックリスト入りしているの。」
「‥‥‥それって、どれくらい重要なの？」
私はウーン、と唸る。
「そうねぇ‥‥‥‥
本人達の事情に関係なく魂を回収されていく位には重要かな？」
ちなみにこの行為は、天国の神々でさえ手を出すことは許されない。
云わば世の理、輪廻転生の輪による変えられないものだ。
「いやいや重要だよね！？
私も例外じゃないんでしょ！？」
八尋さんがそう叫ぶ。
私が頷くと、八尋さんは頭を抱えた。
ちなみに八尋さんに関しては、隣の花子さんの道連れみたいなものだからね。
「ヤシロ、落ち着いて。
彼女がそれを話したって事は、何かそれから除名してくれる処置があるということだ。」
ヒュウッと私は口笛をふいた。
いいね、勘のいい怪異は嫌いじゃないよ。
「そうだよ、八尋さん。処置がある。
私も消されずに貴方たちの除名が叶う処置が。」
トン、と八尋さんの肩に手を置いて、私は微笑んだ。
「簡単だよ。
ここ少しの間で、かもめ学園七不思議及び怪異の暴走が目立ってきてる。
これらを私と手を組んだ上で全て地獄に送り届けれたら‥‥‥その時はブラックリストからの除名を約束しましょう。」
私はそう言って手を差し伸べた。
２人は私のその手を握った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：千寿こい | 作成日時：2020年1月26日 21時
