【実.況.者】世界一愛してる【Fj】 (ページ4)

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警察が来て、犯人のことを聞いてきた。
まだ捕まっていないそうで、

もう何でもいい。もうすぐ死んでしまうのだから、どうでもいい。

沢山の友人が見舞いに来た。

面白半分で訪れた人、
弱者となった私を見下すため訪れた人もいた。

そういう人には、ただ笑顔で

『ありがとう』

と、言った。

だが、驚いたことに
見舞いに来て、私の為に悲しんでくれる人、涙を流してくれる人が多くいた。

きっと同情だろう、と理解しながらも、単純ながらも、

嗚呼、私の生には価値があった
と、思えたのだ。

でも、友人らが帰った後に
嫌でも頭に浮かぶ

彼らには輝かしい未来が待っている。

私にも、行きたい大学があった。
夢があった。
一緒にいたい人がいた。

もう、私にはなにもないのに。
未来なんて、ないのに

自分の未来を、望んでしまう

『な、んで、わたしなの』

ぽつりと零れた言葉は、
ふわふわの羽毛布団に吸い込まれた