第200話 いつもと違う(ギンside) ページ36
〈2日目 就寝時間〉
ギン「………」
早く寝ないとお母さんに怒られるから、いつもはちゃんと寝てる。
ボクの部屋の左隣の部屋にいるパーカー女も、さっさと寝る。
…でも、今日のパーカー女はいつもと違った。
いつもなら耳をすますと、布団に入った後、少ししたら布団のこすれる音は聞こえなくなるのに、今日はずっと音がしてる。
ギン「……パーカー女…?」
七瀬『………』
左隣の壁に話しかけても、返事は返ってこない。
本当に心配になってきて、部屋から出た。
コンコンッと、一応ノックをする。
眠たいけど…パーカー女のためニャン。感謝するワン、パーカー女!
しばらくしても、本人は出てこない。
試しにドアノブをひねると、陰キャが殴られた時とは違って、鍵はかかってなかった。
おそるおそるドアを開けて、中を覗く。
…中で、パーカー女は右腕を見ていた。
ベッドに寝っ転がって、袖をまくった右腕を、ただ見ているだけ。
布団のこすれる音は、規則正しく動く右足の貧乏ゆすりから。
命のかかったアトラクションだろうが何だろうが笑っていた顔は、無表情。
…違う。
いつもと、違う。
ギン「……パーカー女…?」
声をかけると、パーカー女はビクついてこっちを見た。
3秒くらいしてから、「なんだ、ギンか…びっくりした。」と、ため息をついた。
それから右腕の裾を下ろして、「どうかした?」と、いつもの柔らかい笑顔。
…もしかしたら、ずっとエセスマイルだったかもしれない、いつもの笑顔。
七瀬「…どした?いつも寝てるでしょ、この時間。」
ギン「ニャ…ぱ、パーカー女が全然寝付かないから来てやっただけワン!」
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Valeria - 如月 霞梛さん» マジ( ^ω^ ) (2021年11月9日 16時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)
如月 霞梛(プロフ) - マジで学校で髪切ったの?(*゚0゚*)スッゴッイ! (2021年11月9日 16時) (レス) @page45 id: dc74666ec7 (このIDを非表示/違反報告)
Valeria - YONESAN7777 =)さん» ありがとうございます!最近は執筆がとにかく楽しくてめちゃくちゃ書いてるんで、楽しみにしててください!(´∀`) (2021年11月2日 23時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)
YONESAN7777 =)(プロフ) - いつも更新を楽しみにしております。無理せず頑張ってください! (2021年11月2日 22時) (レス) @page37 id: 16816748ce (このIDを非表示/違反報告)
Valeria - せなっちさん» ありがとうございます!お大事に…╰(*´︶`*)╯ (2021年10月27日 23時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Valeria | 作成日時:2021年10月3日 2時