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1.賽は投げられた ページ1
「誰も犠牲にせずに身体を取り戻す方法を考える」
そんな夢物語のような決意をした彼は何処までも優しい人だった。
どんな事があろうと理想を諦めない妥協しない人だった。
すぐ側で守っていたはずなのに、いつの間にかその背中は私より前にいた。その背中に助けられた。
家族のために、幼なじみのために、人のために走れるその姿に憧れた。
そんな彼に私もなりたいと思ったんだ。
だから……そんな顔はしないで。
貴方たちを守れるのならそれでいい。
こんな私を親友と呼んで、そばにいさせてくれてありがとう。
彼が手を伸ばしてくるのが見える。
掴もうと反射的に伸ばした私の手はすぐに空を切った。
彼を巻き込む訳には行かない。
エド、大丈夫だよ君ならできる。
『信じてるよ、エド』
「Aーーーーー！！！」
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作者名：さめすけ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/81156042
作成日時：2022年4月26日 21時
