今日も重岡くんは、塩対応。

Salt 8 ページ8

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「桃瀬ちゃん。おーい、桃瀬ちゃーん？」

「…………え？」

「え、ちゃうよ。プリント後ろから回して来てやって」

「あ、ごめん」







藤井くんに声を掛けられて、慌ててプリントを前に回す。



どうしよ。

全然集中できひん。


だって、隣にはいつもみたいに重岡くんがおるわけで…………。

そんな彼は、普通なわけで………。








流「桃瀬ちゃん、どうしたん？今日めっちゃぼーっとしてへん？」

「え、そうかな………」

流「おん。そう」







ぼーっとしてるわけじゃなくて、考えてるだけやねんけど。


当の本人は全然話しかけてこないし、いつも通り元気やし。







「気の迷いかな………」








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照「っしゃ、今日は席替えすんでー！」







今日のHRは席替え。

重岡くんともお別れかな。








流「おー！桃瀬ちゃんまた前後やな！」

「そうやな〜」

智「え、桃瀬さんそこ？俺隣や」

「神山くん！よろしくお願いします」

智「こちらこそよろしくなぁ！」








前の席から、私と藤井くんがチェンジしただけの位置で、隣は神山くんになった。

そんで、神山くん前が重岡くんになった。








智「今度は俺が桃瀬さんに教科書見せる番かー」

「わ、忘れへんし！」

智「えー？ほんまー？」

「うん！忘れへん！」

智「頑張ってな〜」








絶対忘れへんようにしな！

神山くんにバカにされる ((








「重岡くん、隣やな！よろしく」

大「おん！よろしくな！」







私の前は女子で、つまり重岡くんの隣になるわけで。

うわー、めっちゃ笑顔やん。

何なん。





いやいや、ムカつくとこちゃうやろ。

うん。

別にいいやん。重岡くんが誰と仲良くしたって関係ないし。

重岡くん、めっちゃ普通やし。

あのキスは多分ただの気まぐれみたいなもんで。








智「どうしたん？桃瀬さん、大丈夫」

「え、あ、うん。大丈夫何でもない」







気付いたら頬に涙が伝ってて急いで制服の袖で拭った。








智「何か悩んでるんなら何でも言うてな」

「うん。ありがとう………」






神山くんは重岡くんと違って優しい……。









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「うわぁー、擦りすぎた」







目が腫れてしまっている ((

擦りすぎたやん。もう。

今から図書館行こうと思ってたのに……。







「Aちゃん」

「……！中間先輩！」

淳「何か、久々やな」






図書館、行ってへんもんな…。







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