2 : 男子バスケ部 ページ4
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放課後、体育館からバッシュのキュッキュという音が聴こえてくる。
その音に釣られて、体育館を覗くとやっぱり樹の姿があった。
樹「やべ、春休みでだいぶ体訛ってるわ(笑)」
岸「いやいや、樹くん普段と変わんないっすよ?!流石、樹くんって感じっす!!」
まさに青春とはこの人達のことを指すんじゃないかってぐらい輝いて見えた。
すると、知らない誰かと目が合い、その一人がこっちへと駆け寄ってくる。
?「えっと…、なんか用ですか、?」
「あ、いや、違います!見てただけなんで!お邪魔でした…?」
?「全然そんな事無いです!寧ろ女の子が見に来てくれた方が気合入るんで(笑)」
樹「おい、慎太郎。何俺の幼馴染み口説こうとしてんの〜?(笑)」
慎太郎、と呼ばれた彼の目の前に立ち、私の肩を組んできた。
むうっと睨んでも、私のことなんてお構い無しに笑っている。
慎「え!樹くんの幼馴染みちゃん、めっちゃ可愛いじゃないですか!」
樹「コイツが?(笑)…ないない(笑)」
「それはそれで失礼でしょ、」
樹「もうそんなにプリプリすんなって!(笑)」
私の頬を掴んで、引っ張ってくる。
周りはひゅーひゅーなんて言う冷やかしに私は顔が爆発しそうなぐらい熱くなった。
謙「こーら、いちゃつくな!部活中だっつーの!(笑)」
樹「謙ちゃん!俺悪くないからね?!勝手に体育館来たのコイツだもん!」
謙「何でもゆなのせいにすんな、馬鹿(笑) 練習再開するぞ〜」
うぃ、という男臭い掛け声で始まるシュートの練習。
手から放たれるボールが放物線を描いてゴールへと吸い込まれるようにして次々に入っていく。
そんな光景を私は、体育館の隅で見ていた。
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作者名:ひな 。 | 作成日時:2017年4月21日 23時