【ONE PIECE】"いないはずの女"はハートのクルー1【ロー】 (ページ7)

今日:16 hit、昨日:6 hit、合計:31,095 hit

"鎖を外して" ページ7

黒ひげ「ん？なんだ？おめェは。戦わねェのか？」

気付けば黒ひげが私の檻の前に立っていた。

「見れば分かるでしょ？生憎鎖で繋がれてるもんで戦おうにも戦えないのよ」

黒ひげ「そうか、じゃあそのままそこでくたばるんだな。ゼハハハハ。」

…鎖を外してくれないの！？

母が言っていた"救ってくれる人"が黒ひげかもしれないなんて期待した私がバカだった。

このままじゃ脱走できないどころかコロされてしまう。

「黒ひげ」

黒ひげ「あァ？なんだ、命乞いする気か？」

『そうよ。この鎖を外して。』

ダメ元だけど、このまま何もアクションを起こさないよりかは良い。
これで少しでも可能性が増えるなら。
命乞いしない他はない。

黒ひげ「随分と正直な女だ、嫌いじゃねェ。だがよ、もし俺がその鎖を外したとして生き延びられるかどうかはおめェ次第だぜ？』

『そんなの分かってる。でも、わたしは絶対にここから生きて逃げて見せるから。』

黒ひげ「ゼハハハハ！外してやろうじゃねェか。もしおめェが生きてここから出られたんならまた会おう。」

『えぇ、ありがとう。』

話が通じる男で良かった。
黒ひげが"救ってくれる人"だったんだ。

…でも、それならなぜ母さんは名前を出さなかったんだろう。
黒ひげなら既に世間にも知られていた。

ん？待って。
そういえば母さん。
もう一つ何か言ってた気がする。

たしか。
「その人には"大切な人をコロした敵(かたき)"がいる」って。