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『あ、ボールはここに置いて、でそれはこの棚ね』
「了解っス」
部室に着いても越前くんは片付けを手伝ってくれた。
本人曰くコートに戻っても騒がれるからいや、との事で。
『…でもわたしも騒がしくしちゃったけど』
わたしはいいの?なんて笑いながらからかうように言えば
「別に先輩はうるさくないし、騒がしくもないじゃん」
それに、と越前くんは言葉を続ける。
「先輩に褒められるのは嬉しいから、」
「俺のこと、もっと褒めてよ」
なんて、予想外の言葉が返ってきたからちょっとびっくりした。
『…生意気な後輩』
「どうも」
と越前くんは悪魔…いや小悪魔みたいにニヤっと笑った。
「1年生はもう帰ってもいいよ、おつかれさま」
どうやら仮入部の1年生は先に帰らせるみたい、部室は越前くんが手伝ってくれたおかげでボール等もかなり片付いた。
「宮野ー!こっち手伝ってくれー!!!」
『あ、はーい!、じゃあ越前くんおつかれさま』
手を振れば軽く会釈をして越前くんは帰っていった。
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「今日の越前すごかったな!」
「ね!僕びっくりしちゃった!」
「まあオレは越前が勝つって信じてたけどな!」
「なにそれ堀尾くん嘘くさいよ!!」
「…」
「…っておい越前!なにずっと黙ってんだよ!」
「別に、」
「てか越前くん、さっきもう先輩から名前覚えられてたよね、いいなー!」
「おい越前!抜けがけはダメだぞ!」
「…」
「無視すんなって!」
「…」
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『もうそんな季節かあ、』
校内ランキング戦、それは各種大会のレギュラーが決まる部員全員にとって大切なリーグ戦。
地区予選のレギュラーを決めるためのランキング戦が今日から始まって例年は2年生と3年生だけで行われるはずなんだけど、
「ゲームセット ウォンバイ越前 6-0」
1年生越前くんが異例の参加、なんとなく部内の空気は張り詰められている。
『おつかれさま、惜しかったね、はいこれタオル』
と惜しくも敗れてしまった2年生にタオルを手渡す。
「ああ、ありがとう…」
「結局あいつ汗ひとつかかずに勝っちまいやがった」
『1年生なのにすごいね…』
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ふれあ(プロフ) - 越前くん好きなので嬉しいです〜!更新楽しみに待ってます! (4月6日 6時) (レス) id: eb7563639c (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - リョーマくんから夢主ちゃんへアタックってそんな多くないから、読んでてキュンでした。更新待ってます! (2月16日 19時) (レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - リョーマくん可愛い、、更新楽しみにしてみます! (10月8日 20時) (レス) @page18 id: ae101f810d (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 後輩リョーマくん好きなので今回の話もすごく読んでいて幸せでした〜!更新ありがとうございます! (9月17日 14時) (レス) @page12 id: b9ed5c1b3d (このIDを非表示/違反報告)
MOMO(プロフ) - とても面白くて…切なくて…リョーマ君の良い所全部注ぎ込まれてるみたいにめっちゃリョーマ君を感じました!キャラ掴めてて尊敬です!良ければ続編も期待しています!! (7月11日 23時) (レス) @page47 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つっきー | 作成日時:2023年4月7日 15時