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ありがとうと言えば「別に、ちんたらしてたら置いてくけど」と少し先を歩いている彼が振り向いて笑った。
少しときめいただなんて口が裂けても私は言わない。
風の噂で聞いた彼の好きなタイプ、ポニーテールの似合う女の子がタイプだとか。
いやいや、ただの気分転換だし、そう言い聞かせ、今日は胸まである髪をひとつに束ねてみた。
まだ少し肌寒く感じるこの季節にポニーテールは少し早かった気がする、首元がスースーして落ち着かない。
朝教室に入れば開口一番に、
「ポニーテールしてる、今日は何かあるの？」
友人にそう聞かれた、「ううん、ただの気分だよ」と答えれば
思ってもなさそうだが「似合ってると思う」と一言。
『ありがと』
まあ今日は素直にその言葉を受け取ることにした。
昼休み開始のチャイムが鳴り校内が賑やかになる、普段は行かないが今日だけは友人の付き添いで私は購買へ来ていた。
『(人多いなあ、)』
ぼんやりしていれば飲まれてしまいそうな人混みに目が回りそう、列に並びに行った友人の姿はもう捉えることができない。
待っていようかと思ったけど、この人混みでは合流はかなり難しい気がする、先に教室に戻っとくね、と連絡だけ入れて踵を返せば、
『！』
右肩にドンと衝撃が走る、人に押されたのだと瞬時に判断できたがこの人混みだ、身動きを取ることもできなければ周りに掴む物もない。
逆らえない重力にそのまま身体を委ねた瞬間だった。
倒れる反対の方向からグイッと腕を引っ張られる、その反動のおかげで私は咄嗟に両足を地面につけることができた。
誰の腕かはわからないがまだ離されることなく引っ張られ、どんどんと人の間を通り抜けていく。
雑音が遠くなったのと同時に腕が開放された、お礼を言おうと顔を上げた私の視界に入った人物は、
「まだまだっスね、先輩」
『…リョーマくん、』
ああ、また彼に助けられてしまった。
『ともだち見失っちゃってさ、助けてくれてありがとう』
「先輩って、意外とドジ踏むよね」
なんて言う彼だが、怪我とかはしてないの？と私の身体をあちこちみるその視線で心配してくれているのはわかった。
『それにしても、よくあの人混みで私って気づけたね』
髪型だって違うのに、男の子には女の子の髪型なんてそこまで気にしていないのかなと虚しく思う。
「…いや、」
『？』
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ほんとうにお待たせ致しました…更新頑張ります。
続く (更新停止中)
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ふれあ(プロフ) - 越前くん好きなので嬉しいです〜！更新楽しみに待ってます！ (4月6日 6時) (
レス) id: eb7563639c (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - リョーマくんから夢主ちゃんへアタックってそんな多くないから、読んでてキュンでした。更新待ってます！ (2月16日 19時) (レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - リョーマくん可愛い、、更新楽しみにしてみます！ (10月8日 20時) (レス) @page18 id: ae101f810d (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 後輩リョーマくん好きなので今回の話もすごく読んでいて幸せでした〜！更新ありがとうございます！ (9月17日 14時) (レス) @page12 id: b9ed5c1b3d (このIDを非表示/違反報告)
MOMO(プロフ) - とても面白くて…切なくて…リョーマ君の良い所全部注ぎ込まれてるみたいにめっちゃリョーマ君を感じました！キャラ掴めてて尊敬です！良ければ続編も期待しています！！ (7月11日 23時) (レス) @page47 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つっきー | 作成日時：2023年4月7日 15時
