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コートから近い自販機は混んでいたため、少しコートから離れた自販機まで来てみた、案の定誰ひとり自販機の前におらずお金を入れる。
どれにしようかな、ジーッと販売画面を見つめればピッと横からボタンを押された。
『あ』
出てきたのはグレープ味のファンタ、こんなの飲むのきっと彼しかいない。
『越前くん、』
「こんなとこで何してんスか」
『ジュース買いに…って勝手にいまボタン押したでしょ』
「悩んでたから押してあげたんじゃん」
越前君がファンタ飲みたいだけだよねそれ、わたし炭酸苦手だしなあ。
『まあ後輩にジュース1本奢るぐらい安いもんだよ』
と自身の分は買わず、仕方なくファンタを譲ったのに彼は少し不貞腐れた表情をしている。
まだ謹慎のこと気にしてるのかなと思い近くのベンチにふたりで座った。
互いに何も話すことなく、ただ越前くんは片手に持っているファンタを飲み続けている。
昼下がりで風は心地よく、朝も早かったせいか少しウトウトしていてたところ、越前くんが口を開いた。
「ねえ」
『…んー』
「いつまで俺は後輩な訳？」
『…？越前くんはずっと後輩でしょ？』
だってひとつ下だし、どれだけ時が経っても越前くんがわたしの歳を抜かすことはない。
「はあ…」
失礼だなあ越前くん、先輩にため息つくなんて、彼は缶を捨てに行ったのか気づけば隣に気配はなかった。
眠い。わたしはあまりの眠たさに首のすわっていない赤子のように首がガコッと上へ向いた。
太陽眩しいけど空きれいだなあ、なんて呑気なことを考えていれば
『ぇ』
「いつになったら男として見てくれんのって意味なんだけど」
いつのまに後ろへ回り込んだのか私の両頬に手を添えて、顔を覗き込むような形で、少しでも動けば唇が触れてしまいそうな距離になっていた。
『ち、近いから、いっかいはなれて』
「なんで？」
『なんでって、』
「顔真っ赤だけど」
『…』
傍から見ればキスしているように見えるかもしれない。
かといって自ら離れようとすれば唇が触れそうで何も言えずにいれば急にパッと顔を離してくれたと思えば
「…ほんと、先輩揶揄うの楽しい、」
やっぱり、また彼はわたしを揶揄ったのだ、半分彼に呆れつつ半分彼に期待してしまった。
『…もう、こういうことされたら勘違いしちゃうでしょ』
「してもいいけどね、俺先輩のこと好きだから」
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ふれあ(プロフ) - 越前くん好きなので嬉しいです〜！更新楽しみに待ってます！ (4月6日 6時) (
レス) id: eb7563639c (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - リョーマくんから夢主ちゃんへアタックってそんな多くないから、読んでてキュンでした。更新待ってます！ (2月16日 19時) (レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - リョーマくん可愛い、、更新楽しみにしてみます！ (10月8日 20時) (レス) @page18 id: ae101f810d (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 後輩リョーマくん好きなので今回の話もすごく読んでいて幸せでした〜！更新ありがとうございます！ (9月17日 14時) (レス) @page12 id: b9ed5c1b3d (このIDを非表示/違反報告)
MOMO(プロフ) - とても面白くて…切なくて…リョーマ君の良い所全部注ぎ込まれてるみたいにめっちゃリョーマ君を感じました！キャラ掴めてて尊敬です！良ければ続編も期待しています！！ (7月11日 23時) (レス) @page47 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つっきー | 作成日時：2023年4月7日 15時
