向日葵の咲くおうち ⑤【雪】 (ページ5)

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🌻

【……ごめんなさい】

目黒「俺にじゃねーよ！2人に謝れつってんの！」

【申し訳ありませんでした】

『大丈夫です。こちらこそごめんなさい。私たちがお店に来ることで貴方を傷つけてしまっていたなんて、私こそ配慮が足りていませんでした。だから本当に気にしないでください』

陽葵『おねーちゃん、泣かないで？』

あぁ、なんてこの2人は優しいんだろうか。

俺だったら絶対にそんなことは言えない。

だからこそ、俺はこの2人を大事にしたいと思えるんだ。

その後、マスターが入ってきて、クソ女に「もうこなくていいからね」と言うと女はロッカーの荷物をまとめて逃げるように店を出ていった。

マスターはAさんに謝罪をすると、俺の目の前に立ち「目黒くん、長い間本当にありがとう。最後にこんなことになってしまって申し訳ない。これからも僕は君の活躍を願っているから」と言った。

目黒「こちらこそ大変お世話になりました。ぜってぇ有名になって自分の原点としてこの店を絶対紹介しますから！それま元気で、この店を守ってくださいね」

「おぉ、それは楽しみだ。それまではワシも頑張るよ」

マスターと固い握手を交わし、そのままあがることに。

制服を脱いでいると、陽葵が驚きの発言をした。

陽葵『ママ、おてていたいいたい、だいじょーぶ？』

『あ、陽葵っ！』

目黒「え？Aさん、怪我してるの？」

『違う違う！陽葵の気の所為だよ！』

目黒「ちょっと見せて」

身体で隠していた左手を掴むと手首が少し腫れていた。

押されて床に手をついた時になってしまったのだろう。

『これくらい大丈夫だから…ね？』

目黒「病院行こ。まだ間に合うとこあるかな？」

『そんな大袈裟だってば』