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そして迎えた俺の誕生日当日。
昨日は一緒に寝たので、朝起きて俺の胸元でむにゃむにゃ言ってる陽葵を観察していると、目が覚ましたみたい。
陽葵『んぅ、……おはよぉー。』
阿部「おはよう。」
陽葵『…あっ！りょーへいくんおたんじょーびおめでと♪』
阿部「ありがとう、陽葵。」
陽葵『うへへ。おたんじょーび、うれしいね！』
阿部「そうだね〜。」
陽葵『おしごと、おやすみなんだよねぇ？』
阿部「うん、おやすみだよ。」
陽葵『じゃあ、ずっといっしょにいられるね！』
阿部「でも、陽葵は保育園でしょ？」
陽葵『あっ、そうだった！りょうへいくんもいく？』
阿部「ん〜？俺は大人だから行けないよ？あ、でもAさんがいいよって言ってくれたらお見送りとお迎え行こうかな！」
陽葵『やったー！！！』
阿部「うん、じゃあおっきしよっか。」
陽葵『はぁい！！！』
陽葵の準備を手伝って、手を繋いで保育園まで送った。
誕生日だからといって、特にすることもない。
それは陽葵がいなければ尚更だ。
しかも、何やら企んでいるらしく不自然に家から追い出された。
カフェで勉強して時間を潰していると、珍しく職場から電話がかかってきたので出てみたら室長から時間があるなら教室に来てくれとのこと。
俺、休みなんだけどなぁ〜と思いつつ断る理由もないので教室に向かうと、そこには教え子たちが集まっていた。
阿部「え、みんなどうしたの？」
「「「阿部先生、お誕生日おめでとう！」」」
阿部「へっ！？ありがとう！」
「これ、私たちからプレゼント。」
手渡されたのは、メッセージいっぱいの色紙だった。
阿部「ありがとう！嬉しいよ。」
「まぁ、これはおまけなんだけどね〜！」
阿部「え？」
「……はい、りょうへいくん！」
普段そんな呼び方したことないくせに、そう言ってにやにやしながら渡されたのは、明らかに陽葵が書いたと思われる手紙だった。
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作者名：Sakuya
| 作成日時：2021年1月19日 15時
