青色の王子は黄色のお姫様2

70 -健二郎 Side- ページ20

ELLY「じゃあ、みんな振り落とししましょう！」

『おっしゃー！やるぞー！』


ELLYの一言で皆が腰を上げる。
Aも気合いを入れて、ジャージの上着を脱いで半袖で軽くストレッチをはじめる。

チラッと見えた白い程良く筋肉が付いた Aの腕が目に入る。
デビュー時はそこそこ細かったけどほんま筋肉付いたなぁ。

でも、二の腕辺りに少し大きな痣が見えた。


健二郎「…A。お前腕に痣出来てんぞ？」

『えっ？…あぁ、どっかぶつけましたかね。』


ヘラって笑うAに違和感を感じる。
そんな所に痣なんて普通出来るか？


剛典「A、お前足にも痣あるけど。」

『あー…、こないだこけたときに出来たんっすかねー。』

剛典「どんくさー、他に怪我なかったの？」

『大丈夫っす！』


ヘラヘラ、また笑うA。
…怪我、多過ぎへん？


直人「もー、子供じゃないんだから怪我気をつけろよ。」

直己「プロなんだしね、そう言う所もちゃんと気をつけなさい。」

『はーい、気をつけまーす。パパママごめんなさい。』

直人「質問だけど、どっちがパパでどっちがママかなぁ？Aちゃーん？」

『んー…、直人さんがパパで直己さんがママかなぁ。』

直己「ママかぁ…うーん、まぁ、それはさておき…本当に怪我気をつけなね。」


Aの頭を撫でる直己さんに、皆が笑い合う。
俺も皆につられて笑うけど、小さな違和感が消えることはなかった。

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