青色の王子は黄色のお姫様2

77 -玲於 Side- ページ27

玲於「でも、なんで急に金髪に…？」

『CMでね、向こうの化粧品会社の人に是非金髪姿見たい。ってお願いされたんだって。』

玲於「成る程、それで…。で、何のCMだったんですか？」

『口紅のCM。』


当たり前みたいにメニューを俺の方に向けて見せてくれながらの会話。
さり気ない気遣いしてくれるとか…本当にAさん…最高過ぎる。

でも、口紅のCMって…


玲於「Aさんが、化粧したって事ですか？！」

『ううん、違うよ。化粧したのはモデルのおねーさん。』

玲於「モデル？…じゃあ、Aさんはどんな役で…？」

『モデルさんの相手役。完璧に男役だったよー。』

玲於「男…、役。」

『今流行のモデルさん相手でね。
　凄く美人だったしハグしちゃったし頬っぺにチューもされちゃった。』


役得だわー。ってまた笑うAさん。
…確かに、Aさんは格好良いけど。

けど…ちゃんと、可愛い女の子なのに。


玲於「男役って…それ…Aさんに結構…失礼っすね。」

『そう？マネージャーとは話題になれば面白いねーって盛り上がってるんだけど。』


逆に話題にならなかったら恥ずかしいから三代目の皆にも内緒なんだ。
って、悪戯っ子みたいに言うAさん。

そしてAさんは、気にしてないよ。ってて言うみたいに
俺の頭をぽんぽんって撫でてくれた。

…俺、子供っぽいなぁ。


玲於「…CM、いつ流れるんですか？」

『あー…確か、今日、だったかな？』


あれ、明日だっけか？って唸るAさん。
そこは大事なんですから覚えてて下さい。マジで。


『んー、マネージャーから連絡来てた気がするけど…』

玲於「けど、どうしたんですか？」

『お腹空いたし、先にご飯食べよ玲於君。』


指差されたのはメニューで、俺は指摘されて多少の空腹を思い出す。
すいません、って一言お詫びしてメニューをお互い見れる様に置く。


『玲於君、何食べる？』

玲於「えっと…そうっす、ね。ランチメニューのサンドイッチにしようかな。」

『オッケー、んー何にしようかなー…うーん、オムライス、かな。』

玲於「オムライス…」

『あ、今子供っぽいと思ったでしょ？美味しいんだぞオムライス！』


来たら食べさせてあげるから覚悟しとけ！ってまた笑うAさん。

何に覚悟すれば良いかわからないけど、食べ物をシェアで出来るのは
仲が良い証拠みたいでちょっと嬉しくてまた顔がにやける。

…俺、ちゃんとAさんの前で格好良い顔出来てんのかな。

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