青色の王子は黄色のお姫様2

63 -主人公Side- ページ13

臣さんに連れて来られたお洒落なショップ。
人の良い豪快なちょび髭店長さんとも仲良くなって店内を見回らせて貰う事に。

きょろきょろと、並ぶお洒落な服にほへぇーと変な声が漏れる。
あ、この服臣さんに似合いそう。

離れてジャケットを真剣な目で見てる臣さんの所に服を持って近づく。
自分に気付いていない臣さんを無視して臣さんの背中に持ってきた服を合わせてみる。


『おぉ、似合う。』

広臣「ん？何だよ。居るなら声掛けろって。」

『臣さん、臣さん。これ似合います。』

広臣「お前なぁ…人の話聞きなさい。はぁ…で、どれ？」


呆れ顔しながら、自分が持ってきた服を見る臣さん。
深い赤のグラデーションされたシャツ。
派手になりすぎなくて凄く臣さんっぽい。
色気3割増しになりそう。


広臣「……良いじゃん。」

『いえーい。』


ふーん、センス良いな。って頭を撫でられた。
直人さんに負けず劣らずお洒落な臣さんに誉められて若干嬉しくなる。
と言うか…自分以外は三代目みんなお洒落さんなんだよなぁ。

誉められたのがちょっと嬉しくて他にも臣さんに似合いそうにない服がないか
またキョロキョロ店内を見回す。

ズボンのコーナーを見ていると良い感じにダメージ入った浅履きのズボンを見つけて
また黙って臣さんの腰辺りに合わせてみる。


「臣さん、このズボンも似合う！」

広臣「ダサいから、パンツって言え。あと尻触ってる。」

『尻くらいちょっとやそっと触っただけで減らないっすよ。どんまい臣さん。』

広臣「触ってんのはお前だよ。」


馬鹿A、って言いながら持ってきたズボ…パンツを見てふーんって言ってから
カゴに入れてくれる臣さん。
ツンデレか。

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