異端者はこの世界で生きることを決めたようです【名探偵コナン】

伍拾參 ページ9

A side

『そんなに驚かなくても;;』

「…すまん」


ーーprrrrr


『新一君、携帯鳴ってるよ。』


「……新一でいい。」
「……あっ!もしもし、蘭姉ちゃん?」



『おぉ、凄い変わりよう。面白いね?』
「……えぇ……」


哀ちゃんは未だに小さく座り、膝の上の手をギュッと握っていた。


『まだ、警戒してるかな?』

「えっ?」

『まぁ、しゃーないな。良いよそれでも待つかr(「違うの‼」…ありゃ?違うの?』



"あ、の……"と言い淀んでいる。



ーー可愛いは〜
ーーほんと、癒し……



「あの!」
『うん?』
「……ぉ、お姉ちゃんって呼んでも、いい?」





・





・






・






『……グハッ‼』
「え……ちょっと大丈夫!?」



ーーヤバイ、キュン死にしそう……



『大丈夫、大丈夫。』


ーーポンポン


不安そうな瞳をしている哀ちゃんの頭を撫でる。


『勿論いいよ。その代わり俺も"志保"って呼ばせてもらうね。』


「……うん‼」



『新一も"お姉ちゃん"って呼んでもいいんだぜ。』

電話し終わった新一にもそう声をかける。

「バーロォ、誰が呼ぶか!」

ーーおぉ、生バーロォ頂きましたw

『ありゃ?帰るの?』

「あぁ。おっちゃんの仕事についていくんだよ。」


『ふ〜ん……じゃあ、俺もそろそろお暇しようかな……』


ーー明日も学校だし…





「じゃあな、灰原、博士」

ーーあっ!そう言えば終始、博士空気だったな……←

『お邪魔しました、博士。』
『じゃあね、志保。』

「また来るといい、いつでも待っとるよ。」
『はい!』

「じゃあね、Aお姉ちゃん。」
『……うん、じゃあね。』


玄関から手を振る2人に振り返し自分の家へ向かった。

伍拾肆→←伍拾貳

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す