異端者はこの世界で生きることを決めたようです【名探偵コナン】

伍拾漆 ページ13

A side

「はぁ〜……まさかとは思ったが通り魔に突っ込んでいくとは……」

『だって、男の子が……』

「お前なら、もう少しうまく対処できただろう。」

『それは………』


名前を呼ぶ声に後ろ髪を引かれたと知ったら呆れるだろうな……


『すまない……』


「はぁ〜…まぁ、少年に怪我がなくてよかった。」



ーーポンポン


「痛かっただろう?」


と、包帯の巻かれた右手を取りそう言った。



『……別に………』





ーーチュ




「お前が無理をしすぎないように……」






『……ヘッ??』


「掌へのキスは懇願だったな?」


『ーーッ!///』


「ﾌｯ…顔が真っ赤だぞ。」


『うるさい。』




ーーなんかいっつも振り回されてばっかだな……
ーー嗚呼、腹が立ってきた




俺は無言で赤井の手を取ると同じように掌にキスを落とした。




「……!」
『お前が消えないように……これでおあいこだ。文句は受け付けない。』




フンっと顔を反らしながら言う。







あぁ、きっと情けないことに耳まで真っ赤で在ろう……

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