青色の王子は黄色のお姫様

37 -涼太Side- ページ37

裕太君の提案で写真撮るって事になったけど皆が皆Aちゃんの隣で
撮りたいって言うから結局集合写真と2ショット写真を人数分撮ることに。

皆がどうやって撮るとかわちゃわちゃ相談してるけどAちゃん暇そうになっちゃった。
うーん…勝手に2ショット撮っちゃえ。


涼太「Aちゃん。」

『おぉ！涼太君。びっくりした。』

涼太「ふふ、ごめんね？皆がまだ相談してるし暇だし…先に僕と写真撮ってくれへん？」

『うん、撮る。』


スマホを出したらひょこ、と隣に来てくれたAちゃん。
それから、あ！と言って僕の腕をツンツンと突いてきた。

綺麗な顔なのに、挙動が若干子供っぽいの可愛いなぁ。
…じゃなくて…


涼太「どうしたん？」

『これ、どっかに上げる予定の写真？それともプライベート？』

涼太「え、なんでそんな事聞くん？」

『上げる予定あるなら、顔しっかり作る。』

涼太「ふふっ、じゃあプライベート用やったら？」

『普通にピースして撮る。』


真顔でピースを作ってどっち？って首を傾げるAちゃん。
年上なのに可愛らしい行動にまた自然と笑いが込み上げる。

うん、年上なのに失礼だけど…ホント見た目に合わず可愛らしいなこの人。


涼太「じゃあ、仕事用とプライベート用の2枚お願いします。」

『任せろー。』


そうして引っ付いて撮った写真は流石と言うべきか…
仕事用は、キリっとした顔の格好良いAちゃん。
プライベート用はさっきまで見てたニコニコ笑顔のAちゃんだった。


『撮れた？』

涼太「撮れた撮れた。あとで画像送るね？」

『うん、ありがとう。ってか涼太君、なんかめちゃ良い匂いするね。』


すんすん、って僕の肩口に鼻を寄せて香水付けてる？なんて聞いてくるけど…
その姿が犬っぽくてまた笑いが…


涼太「香水じゃなくて、制汗剤かな？振り落とししてたし。」

『そっか、なんか良い匂いするから王子様は匂いまで王子様なのかと思った。』


そかそか、何て一人で満足気に頷いてるけど…
ん？何どうゆう事？


涼太「Aちゃんって…稀によくわからん事言うね。」

『あ、それこないだ臣さんにも言われた。お前話の脈絡なさすぎって。』


その時何の話してたっけなー。って笑うAちゃん。
その顔が僕等と話してる時よりもほんの少しやけど嬉しそうやったけど…

まぁ、これから仲良くなれば問題ないか。

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