【実況】異形の彼等と私と【複数実況者】 (ページ9)

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「新入生の皆さん。ご入学おめでとう。
　生徒会長のグルッペン・フューラーだ。」

そう言って笑みを浮かべた人の後ろには大きな大きな影。
違う、あれは影なんかじゃない…いつも見てた…

真っ黒くろすけ…

生徒会長が言葉を発する度に真っ黒くろすけがウゾウゾと蠢く。
少しずつ、少しずつソレは大きくなる。
気持ち悪い…今まで見てきた何よりも大きい、色濃い影…
あまりの大きさに、あまりの圧倒感に、息が詰まる。

『っ…！』

「おい、A。大丈夫か？」

『っ？！ぞ、ゾム…君。』

いつの間にか私の隣に来ていたゾム君が私の肩を揺さぶる。
余りの驚きに声がうまく出せない。

ゾム君に驚いたんじゃない…
こっちを静かに見ている生徒会長と目が合ったからだ。

『っ…！』

「A？……あかんっぽいな、保健室行くか。」

『へ？』

ゾム君の少し焦った声だけが耳に入る。
私の視線は囚われるみたいに生徒会長から目が離せない。
怖いんですけど…。

「おい、新入生どうした？」

「あ、先生。コイツ気分めっちゃ悪いみたいやから保健室連れていきます。」

「わかった。気を付けるように。」

「うっす。…んじゃA…ちょっと恥ずかしいかもしれんけど大人しくしとけよー。」

そのまま私ゾム君にいとも簡単に抱えられて保健室へ向かう事となった。