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JN「皆、ちょっとよろしいですか?」
ソクジンの呼び掛けに、仕事をしていた人達がツキの方に目線を向けた。
JN「今日から我が校閲部に新しい仲間が加わります!ユ ツキさんです。」
『ユ ツキです。短い間ですが、よろしくお願いします。』
「短い間?」
ツキのこの発言に眼鏡をかけた男性がそう呟いた。
JN「じゃあ、こっち来て。」
『....。』
JN「これは、社員証。何か困った事があれば、隣のデスクの眼鏡をかけてるジミナに聞いてね。」
『はい....。』
JM「この紙の束を”ゲラ”って言います!」
『....じぇーじぇーじぇー?』
JM「え?」
『これなんて読むんですか?』
ツキがそう呟くと、ジミンは少し驚きながらもこう言った。
JM「これは、”JJJ”って書いてトリプルジェーと読むんだよ。」
『あぁ〜!JJJかぁ!変わった名前〜!』
JM「....ふふ。」
『え?』
急に聞こえてきた笑い声にツキが顔を上げると、そこには優しく子供みたいに笑ったジミンが居た。
JM「はは!ツキさん面白いね!JJJを普通に読む人なんて初めて見たよ!」
『え、だって普通読むじゃないですか!?』
JM「ぁー....こんなに笑ったの久しぶりかも。僕、パク ジミン。よろしくね。」
『....よろしくお願いします。』
一通り笑い終わったジミンは説明の続きを話し始めた。
JM「まずは、ノンブルと呼ばれる数字が間違ってないかチェックします。その後、素読みして誤字脱字の確認、語句や漢字の使い方が適切かチェックして、表記の統一をします。」
JM「例えば、主人公の表記は私なのか、わたしなのか、ワタシなのか。時間の表記はAMなのか、午前なのか、24時間制なのか等です。」
『なるほど....。』
JM「文章を読む時は、1文字1文字に集中して読むと見逃しを少なくすることが出来ます。明確な間違いは赤ペンで修正します。」
JM「例えば...この文章、どこが間違っているか分かる?」
ジミンが指差したところに書いてあったのは、”ルナは満天の星空をみあげた”と書かれた文章だった。
『...どっか間違ってます?』
JM「満天って、空いっぱいっていう意味なんだよ。だから、満天の星空は空がいっぱいという意味で被ってるから、正しくは”満天の星”だよ。」
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時