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なぜ彼女は私の前から姿を消したのか...。
私は、下り電車に飛び乗った。
彼女にまつわる何らかの手がかりがあると信じて。
この商店街は何度も肩を並べて歩いたところ。
神宮の像の刀には梅花の模様が刻まれている。
この梅花の模様には妻の名前が由来されているという。
かつて彼女はそれを見て「小さな愛の印が刻まれている」と呟いた。
『愛の印...あ!ハートマーク!』
NJ「愛ですね...。これは小説通り。」
山門に続く石段を彼女との日々を思いながら私は登る。
『...はぁはぁはぁ。』
階下を見下ろすと大きな塔の向こうに仁川の風景が広がっていた。
NJ「...仁川の風景OK!」
動物の声に混ざって聞こえる愛おしい音。
それは子供の笑い声。
マンホールを見て笑う子供に目が留まった。
『あったー!マンホールー。』
NJ「動物が書かれてありますね。」
ひらがなの文字は私に幼い頃別れた息子のことを思い出させた。
『...ん?うすい?うすいってなんだ。』
NJ「”うすい”じゃなくて雨水だよ、雨の水。」
『あ〜!』
「ライオンさんもいる〜!」
『どこ〜!ってナムジュンさん!ソフトクリーム垂れてる!』
NJ「え、どこ!?」
『服、服ぅ!!!』
立日橋からの夕焼けを見て思う。
一体自分の人生はどこで間違ってしまったのかと。
『やっぱり”たったばし”じゃない!たっぴばしだ!』
NJ「...でも、なぜホン先生はわざと間違えたのでしょう。」
『あ、すいませんー。』
「はい?」
NJ「あの橋って結構昔から立日橋って名前でした?」
「そうだよ?25年...いやぁもっと前だったような...。あのモノレールを作るために出来てその時からずっと立日橋だよ。」
『...そうですか。』
「うん。」
漁師のおじさんの話を聞いたツキは立日橋の夕焼けを見つめた。
『...綺麗ー...!』
NJ「...綺麗。」
ナムジュンはツキの顔を見ながらそう呟いた。
NJ「...ねぇツキさん、ツキって呼んでいい?」
『...いいですけど。でも急ですね?』
NJ「はは、でもこれで僕が部内では1番仲良いですから!」
『...じゃあ、ナムジュナ?えー!なんか恥ずかしいー。』
NJ「...じゃあ次のところ行こっか?。」
『うん!』
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時