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ド田舎の町に鳴り響く古い鐘の音を聞きながら私は憂鬱な気分に包まれていた
それは遡ること数十分前…
「都会のキラキラした記事を書きたい!…て言いたいのは山々なんだけどネットで乗っているような記事を書くのもなー…」
『もう5年も前ですもんね、世間の話題性も年々薄れてきているし』
「でも書きたい、書きたい、かーきーたーいー!!」
『黙ってください』
「あんた、私は年上よ!…て、そうよ無いなら集めればいいんだわ」
ヤバい
本当に嫌な予感がする
こんな時はさっさとずらかって
ーーガシ
「ユン調査員に命じる!調査対象は学生・社会人、ご年配からお子様まで!至急町内インタビューで情報を集めるのよ!」
うーわ最悪
『ていうか町内インタビューって…あの時興味なんか示さなかったら良かった』
今更後悔しても遅いけど
そんなことを呟きながら仕方なくメモとペンを片手に情報収集をしている今日この頃
にしても無茶苦茶なことをいうよオンニは
この町には若い人はソウルに憧れ都会へ行き、残っているのは年金暮らしのおばさま方かまだ知恵のついたばかりの子供しかいない
『5年も前の人なんて知ってるわけないよな…』
それよりも本当にお腹がすいた
まじで死にそう
それもこれもオンニの長話のせいだ
『もし私が死んだら末代まで呪ってやる…』
?「へぇ、どうやって?」
『!』
突然の声に下に向いていた顔を上にあげるとそこには…
『…不審者ですか』
?「あ?」
私の目の前に居たのは漫画のような爽やかな男子でもなく、かといって可愛いアイドルでもない
変なサングラスをかけた、いかにも怪しい男だった
?「初対面のやつに不審者って…いやでもこいつ声はいいな、ルックスもまぁまぁ及第点はある」
なんか目の前のグラサンがブツブツほざいているが今はとにかく生き延びるために食べなければ…
何がいいだろう…ヤンコチ?スンドゥブ?いやキンパも捨て難い…
あ、なんかオンニが部室であんぱんまーんとか何とか熱唱してたな…あんぱん
あんぱん
あんぱん
?「お前、名前は?」
『…あ、あんぱん…』
?「は?」
あ、もう無理
?「あんぱん?なにいって、!大丈夫か!?おい!」
そうして私は事切れた
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作者名:つるNuts | 作成日時:2024年2月24日 22時