1年2年合同任務! 16 ページ19
最近色々考えこみたいことが多くてひとりになりたいのに、全然ひとりになれないことが多くて困ってしまう。
今度こそ!とやってきたのは旅館の庭。
しっかりライトアップもされ、夜でも安心だ。
少しだけ揺らめく水面を見て思考に耽る。
ああ、好きという気持ちが全く持って止まらないのはなんでだろう。わかってるのに、絶対ダメだって、先の見えない恋、始めれば地獄、全部わかってるのに、今、諦められないんだよ。
好き、って気持ちだけじゃダメなのかな…。
「好きな人がいるの?」
びっくぅ!と肩を揺らして声の主を見る。
そこにはさちがいた。
『っ、さち、ちゃん…』
「誰が好きなのー?」
心なしかいつもより楽しげな雰囲気が伝わってくる。
『ううん、えっと、その人はさ、とっても悪い人なんだよね。だから好きって言ってもいいのかわかんなくて』
「いいよ」
言葉を遮って言われた。
「周りが駄目って言うなら遠くまで逃げちゃえばいいんだよ」
『…………そうだね』
やけにAの帰りが遅いなと思ったのは日付が変わって1時間過ぎた時だった。
ああも、落ち込んだ様子のAを放っておけるはずもなく、だが、どこかに行って帰ってこない。
帰ってきたら適当な話をしよう。少しでも笑ってもらえるように。
釘崎が布団から出て、男子部屋を訪ねて、虎杖を叩き起こした。
だが、来ていないという。
五条にも聞きに行ったが、見ていない。
「まー、どっか遊びに行ってるんじゃないの?」
「この辺に遊べるところなんかないわよ!昼間あんなA見てわからない⁉︎もし何かあったらどうすんのよ!」
「釘崎落ち着いて!」
五条に噛み付く釘崎を虎杖が止めた。
くあっ、と眠そうにあくびを一つ。
「わかった。みんなで捜索する。全員起こしておいで」
その一言で釘崎、虎杖が走り出した。
とりあえず2人ペアで動くことに。
虎杖、パンダペア、伏黒、狗巻ペア、釘崎、禅院ペアの3つ。
パンダの背中を小さな手が掴む。
「ん?」
「あっち」
小さな女の子。なぜここに?
「お姉ちゃん、あっち行った」
「お姉ちゃん…Aか?」
無言で頷く女の子にお礼を言い2人は走り出した。
366人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Pistachio(プロフ) - みずきさん» そうですよね!同じ意見の方がいて嬉しいです!これからも楽しんでいただけるようがんばります! (4月15日 20時) (レス) id: 33b4a3c3dc (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - つぶやき見ました。私も同感です!まだこれからも楽しみです! (4月14日 22時) (レス) @page33 id: d9f5409103 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - Shiroさん» わあ!コメントありがとうございます。うちの宿儺様を気に入っていただけて嬉しい限りです!これからも少しずつ書いていきますね! (4月11日 0時) (レス) id: 33b4a3c3dc (このIDを非表示/違反報告)
Shiro(プロフ) - いつも楽しく拝読しております、Pistachioさんの書く宿儺が大好きです!これからも応援し続けます! (4月10日 22時) (レス) id: 033ac6eba0 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - みずきさん» コメントありがとうございます!何時もお読みいただいて嬉しいです!2人の幸せを願って楽しみにお待ちいただける嬉しいです! (1月23日 0時) (レス) id: 7b91fca8d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Pistachio | 作成日時:2022年9月26日 21時