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「この前、住宅街の近くで怪しげにキョロキョロしてたから、思い切って声をかけたんだ。バーボンと接触させたら何か反応するかなって思ってポアロの前まで連れていったら、案の定知り合いみたいだった」
「ホォー?」
「赤井さん、この人は組織の人?」
スマホを取り出して隠し撮った写真を赤井さんに突きつけた。
画面には道の途中でスマホとにらめっこする女性が写っている。
少し遠くから撮った写真だから顔はハッキリとしてないが、近くの電柱から身長の程度くらいはわかる。
赤井さんは黒ずくめの組織に潜入していた潜入捜査官だ。
バーボンとの接触があったように彼女とも接触があれば、彼女の正体もわかるかもしれない。
そう思って赤井さんの顔を見ると、これはまたなんとも言えないような表情をしていた。
驚いているような、笑っているような……そんな顔だ。
「……彼女と接触したのか」
「え……うん。諸星Aって名乗ったから…赤井さんも知ってるかなって思ったんだけど、、」
「ああ、よく知ってるさ」
「じゃあやっぱり組織の……!」
「コードネームはバレンシア。noc始末に当たってはネズミ殺しと呼ばれてた、ジンの側近さ」
ジンの……側近だと!?
ベルモットと一緒にいることが多いバーボンと並ぶくらいの……いや、バーボンより少し多めに意識をむけたほうがいい位の要注意人物じゃねぇか!!
「……まさか、灰原を狙って……?」
「いや、違う」
……違う?
思ったのと違う赤井さんの反応にこちらが首を傾げたい気分だが、ついに赤井さんは可笑しなものでも見たかのように口元を釣り上げた。
……あ、もしかして……。
俺の仮説があってるならバーボンは公安警察。組織にとってはnocである。
彼女はそんなバーボンを始末しに……?
「……バーボンとはギスギスしていたか?」
「え……あまり話さないまま解散しちゃったよ。元彼とか何とか言ってたし……って、それフェイクじゃないの?」
「フェイクだろうな」
「……赤井さん、この女の人の目的は、?」
「ああ……そいつは……」
赤井さんは首元に手を持っていき変声機の電源を落とすと、低くなめらかに響く声で言った。
「まぁ……直に分かるさ」
「…教えてくれないのかよ、」
「俺が言える立場じゃないんだ」
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cherry*(プロフ) - Lalaさん» コメントありがとうございます🥲そう言っていただけて本当に嬉しいです❤️🔥亀更新ですが是非最後までお楽しみください、!! (5月30日 17時) (レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - 最高です!こんなに最高なストーリーは初めてです!大変でしょうが更新を待ってます。かなり楽しみです🥰 (5月30日 12時) (レス) @page38 id: a10f094dfd (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - ナミさん» わーー!こちらにも!!ありがとうございます🥲すごく嬉しい🥲 (2023年4月9日 19時) (レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまいました!作品の題名がすごくいいですね!!応援しています(^^)これからも頑張ってください!!! (2023年4月9日 13時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cherry* | 作成日時:2023年2月4日 17時