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ポアロにて ページ4

ハッと、飛び起きるようにして目が覚めた

あたりはすっかり明るくなった私の部屋で、何故か頭がボヤーっとする

恐らく夢を見ていたためだ






深い眠りであるノンレム睡眠、そして浅い眠りであるレム睡眠

夢はレム睡眠の時に見るものだ

ただでさえ睡眠時間は短いのに、眠りが浅くなった証拠である




普段は夢なんて見ないくせに、今日はどうしたんだろう

もう夢の内容は思い出せないど、そんな疑問に駆られながら私は重い身体を起こした

















コポコポとコーヒーを淹れる音が静かな店内に鳴る

ワイワイと楽しそうな声が続いて耳に届いて、どのテーブルも満たされた顔でいっぱいだ





今日は日曜日

お昼時のポアロはいつも通り繁盛していた









「あぁ!いらっしゃいませAさん!」

『こんにちは梓さん!』

「カウンターでもいいですか?…あっ安室さんは今ちょうど買い出しで…」

『もぉ、私は透くん目当てでポアロに来てませんから!』







出迎えてくれたのはポアロの看板娘の榎本梓さんだ

その可愛らしい性格と容姿は常連さん達から絶大な人気を誇っている




今日は登庁の予定がない零さんのために、わざわざここまで資料を届けに来た

USBを渡せばミッションクリアなのだが、せっかくだしお昼ご飯を食べに来たわけだ

ちょうどタイミングが悪かったが来たところで渡せばいいと思ってパスタを注文した













「ただいま戻りました…って、来てたのかA」

『お腹すいちゃって』






何も無かったテーブルに出来たて熱々のパスタが運ばれる頃、大きな袋を抱えて零さんは帰ってきた

帰ってきた瞬間に私に話しかけた零さんを見て、安室さんの絶対的なファンであるJKのお客さんは鋭い視線を私に向ける

零さんには自分がイケメンだと自覚した上で行動して欲しいものだ






「パスタか…ハムサンドは食べないのか?」

『梓さんのパスタが食べたかったんです。自分の料理の押し売りは良くないですよ透くん』






誰にでも敬語で人当たりがよくニコニコとしている安室さんでも、私と話す時は敬語が取れる

その姿が意外とJK達に人気で密かに盛り上がってるらしい









「安室さーーーん!」

「はーい、ただいま」

「メロンソーダお願いします!あの、、あそこの美人は安室さんのファンですか?」

「ん…?」








後ろで成された会話と集まる視線

もしかして…目の敵にされてる?

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作者名:cherry* | 作成日時:2022年7月12日 21時

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