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公園にて ページ30

風が冷たく、辺りは暗い



後方にて予備戦力としての警察官が待機する中、私ただ1人画面とにらめっこしていた





結構開始5分前

プランA班に連絡し風見さんより現状を聞いた

今のところ計画と下調べ通り、無事任務遂行できそうだと言うことで連絡を切る







続けて電話をかけたのはプランB班だ





『こちら成瀬、近日行方を見せなかった首謀者含め主力メンバーの顔をカメラがビル内に捉えています』

「《了解、予想戦力は》」

『首謀者がそちらにいるとなると、予想していたような予備戦力がいるとは考えにくいと思います。今のところ計画段階と差異はないように見受けられます。人員が不足する前に連絡を』

「《ああ、分かってる。計画通り実行》」

『了解、…零さん』

「《心配するな》」






耳に宛てがわれたイヤモニから流れる彼の声


正直、不安だ





自分のプランに不備はない

それでも今回ばかりは準備期間が短かった故にあまりにも作戦が曖昧だ





上手く行け、上手く行けと心の中で捉えながら持ってきたパソコンの画面を見つめる
















______突入時刻だ






バクバクと心臓が高鳴る
組織幹部に逢いに行く時も普段の仕事でも、かつてここまで緊張したことは果たしてあったのだろうか?



否、なかったのかもしれない

それは必ずと言っていいほどバックには零さんやヒロ先輩、風見さんのような頼れる大人が付いていて、私は安心しきっていた節があったのだろう

そんな自分に今更ながら憤りを覚える
ああ、なんて楽観視していたのだろう








ダメだ焦るな
まだ事態は起こってすらない




私は司令塔だ
本来零さんが着くべきこの位置に、彼が前線へ出向くことを理由につかせてもらってるのだ




司令塔が折れてしまったら元も子もないじゃないか









…上に立つ





自分はゼロだ
上に立つ立場なのだ




それでも、上に立つ事がどれだけ大変で重いものなのか

今の今まで考えもしていなかった自分はまだまだ青い











『…絶対成功させてやる』





そんな言葉は恐らく誰にも聞こえなかっただろう
それでも強く強く、私は口からそう吐き捨てた




誰一人失うことなく、今日の作戦を成功させる



そして問題なくスポーツの大会を開催させることで日本を安心させるのだ






















そんな思いとはかけ離れて

作戦開始から10分








…パソコンに映る6分割の画面の監視カメラのうち、4画面が突然落ちた

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作者名:cherry* | 作成日時:2022年7月12日 21時

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