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そんな会話をしながら歩くこと10分

キャンプ場からは結構離れてしまったのでそろそろ戻りたい







『……遠くまで来ちゃったし戻ろっか』

「ああ」

『さすがに夜は冷えるねぇー、真純ちゃん寒く……っ!?』

「どうしたんだ?」

『静かに』






真純ちゃんの口を押え、慌てて近くの木の影に隠れる

暗くてよく見えないけど少し離れた森の中に人影





「あれは……」

『何して……ナイフ、、!?』





シルエットくらいしか見えない中、光が反射したのは左手に持たれる血塗れたナイフ

下に見える黒い影は人か?







「っ戻ろう」

『いや、戻ったら寝てるみんなまで巻き込んじゃうかもしれない…』



「っ誰かいるのか?」



『……まずい、、走れる?真純ちゃん』

「Aさんこそ」

『斜面上方向へ、ゆっくり行こう』

「わかった」









私はそっとしゃがんで大きめの石を拾う





『……行くよ』

「ああ」






それをこれから走り出す方向と真逆に投げる

下方でガサガサっと石が木や草に当たって音を立てた






「そこにいるのか!」






犯人の気が逸れたところで私たちはそーっと上へ進む

足音を立てないように慎重に、ゆっくりと離れる







『走るよ!』







音が聞こえにくくなったであろう距離まで離れたら背を向け、一気に上を目指して距離をとる

かなりキツいと思うが、真純ちゃんは平気そうについてくる

さすが武道をやっているだけあるな、、と感心する





しばらくして犯人と距離が開いたと思い零さんに連絡をかける

……おねがい、起きててくれ





そんな心配とは逆に、いつも通り3コール程で直ぐに電話は繋がった





「《どうした》」

『キャンプ場から東方面に伸びる道を10分程歩いた地点で殺人を目撃、おそらく刺殺。一緒にいる真純ちゃんと2人で犯人から距離をとってる』

「《はぁ?》」

『今のところキャンプ場に犯人が近づく様子はないけど、透くん達はそっちを離れない方がいいかと。子供たちと蘭ちゃん達をお願いします』

「《無理はするなよ。……飛田に通しておく、すぐ来るから我慢してろ》」

『助かります、』









飛田は風見さんの事だ

警察が動いてくれるが安心はできない

緊急事態だったため仕事口調、真純ちゃんが近くにいるというのに油断してしまった

怪しまれないことを祈りながら私たちは足をとめない

それから10分ほど進んだ時だ





「Aさん、小屋がある!」

『小屋……?』

.→←森にて



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作者名:cherry* | 作成日時:2022年7月12日 21時

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