なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ9)

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知念「結城ちゃんは真面目だから、失礼に当たる行動はしないでしょ」

藤原「あ、でも、こいつの趣味はボケまくることなんで皆さんを巻き込んで何かするかも……」

せっかく知念くんが褒めてくださってたのに、謎の茶々を入れられた。
反射的に「丈くん!?」と声を上げると、八乙女くんに「マジで?」と驚かれた。
全員の視線がうちに集中し、何故か丈くんの言葉がフリみたくなってもうた。

うちは頭をフル回転させ、その場で何が出来るかを考えた。
”そんなことしませんよ～”って言ってもええけど、それは自分が納得しない気がした。
ー－－ここで逃げたら、面白さも売りの一つにしているなにわ男子の名が廃る。

かと言って、全力でボケにいって滑っても気まずい。となると、良い塩梅を見つけなきゃアカン。
格なる上は、なるべくみんなが笑える平和的なやつにした方がええな。
ネタが分かる層が限られても困るし、皆さんも反応しづらいやろうしな。
色々と考えながら、うちは山田くんの前に跪いた。

『＿＿＿山田くん。うちと結婚してください!』

指輪を渡す仕草をしながらプロポーズすると、山田くんが「え?」と目を見開いた。よし、掛かった!!
様々な困惑の声が上がっているのを聞き流しながら、うちはニッコリスマイルを浮かべた。
自分の胸と頬に手を当て、”恥ずかしがっている”フリをする。

『記者さんに何か聞かれたら八乙女くんに頼るし、困ったことがあったら知念くんに相談します。
　あとは～、ボディーガードとかは適当に伊野尾くんにお任せします』

伊野尾「俺だけ扱い雑じゃない!?」

「どういう状況!?」と動揺する八乙女くんに、「怖い怖い」と自分の腕を抱き締める知念くん。
そしてうちからプロポーズをされている山田くんも「ん?」と困惑していた。
とりあえず、これで全員巻き込めた。うちはニヤッと口角を上げながら畳み掛けた。

『絶対幸せにします。だから、うちのお嫁さんになってください!!』

山田「何でそうなった!?」

西畑「まさかの結城がお婿さん側!?」

藤原「しかもさっきの流れやと、めっちゃ他人任せやん」

丈くんのツッコミにうちは指をパチンッと鳴らした。流石丈くん。細かいとこまで拾ってくれるわ。
ボケが上手くいったようで、皆さん笑いながらツッコんでくださった。
ちょっと強引やったけど、何とかイケたな!そのことに安堵しながら、再び彼らの会話に加わった。